2012年4月1日日曜日

チェンジ・リーダーの条件 (P.F.ドラッカー) 感想




今日のような乱気流の時代にあっては、変化は常態である。変化はリスクに満ち、楽ではない。<中略>だが、この変化の先頭に立たない限り、企業、大学、病院のいずれにせよ、生き残ることは出来ない。 
(P. F. ドラッカー) 
 
@永田町さんの読書会で読んだ本です。
短時間でざっと読んだのですが、結構発見がありました。
私は「マネジメント」について、とんでもない勘違いをしていたのかもしれないです。


マネジメントとは、次のどちらなのでしょうか。


  1. マネジメントとは、決められたことをうまくやることである。日本語にすると「管理」であり、決まったルールを、運用するということである。
  2. マネジメントとは、もっとダイナミックなものである。自ら変化を作り出したり、変化の先頭に立って時代に合った構造を常に作り続けることである。



結論を言うと、ドラッカーは、2が現代のマネジメントであるとしています。
私は、マネジメントは1であり、2はまた別のものであると考えていました。(多分それなりに世の中に通用している考え方だとは思いますが)


確かに、「マネジメント」というコンセプトが生み出された150年前くらいから最近までは、マネジメントとは1のようなものであった。
この、1のマネジメントで、メーカーは高度成長期に大量生産を実現したし、連合軍は第二次世界大戦に勝利した。
しかし、時代が激しく変わり、マネジメントの役割も変化した。マネジメントに原則は変わらないが、組織の構造やルールは変え続けなくてはいけない。組織に命を与えるのがマネジメントである。
これが、ドラッカーの主張と思われます。

なるほど。

最近、プロジェクトマネジメントについて学んでいるのですが、「ルールに従ってうまく運用する」系の話が多いです。もちろん不測自体への対応も考慮されていますが、あくまでプロジェクトマネジメント理論体系を枠組みとして不測事態を処理する、という発想です。
多分ドラッカーなら必要に応じて理論体系ごと組み替えろと言う気がします。
体系やツールを理解すれば、型にはめた運用は出来るようになると思いますが、それらに振り回されやすくなるという危機感があります。
こういうのはあくまで道具として使わなくてはいけないですね。

いくつかの視点を確保するという意味で、プロジェクトマネジメントを学ぶ上でも、ドラッカーのマネジメントは定期的にフォローしておきたいと思いました。

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蛇足ですが・・・
最近、ドラッカーブームで、ドラッカーの解説書の類がたくさん出ているのですが、ドラッカーは直接読むのがオススメです。
(英語の原書という意味では無いです。和訳版でもOKだと思います)
ドラッカーは実は直接読んでも大して難しくありません。しかも、本人が書いた本は面白い事例などがたくさん載っていて、メチャクチャ面白いので。





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