2010年7月25日日曜日

秘密 (文春文庫) [文庫] 東野 圭吾 (著)




東野圭吾の小説を初めて読んだ。
ストーリー展開は、面白かった。けど、途中に面白いフレーズやアフォリズムなどは少なく、淡々と読んだ。村上春樹とは逆だな(村上春樹は全体としてストーリーはよくわからないが、途中が面白い)。そして、最近読んだ宮部みゆきはその中間くらいか。宮部みゆきは1作読んだだけだが。

大人の意識を持ったまま、もし子供の頃に戻ったら何をするか。著者が一番書きたかったのはこれじゃないのか。
これは私も考えたことがある。そして、一流になるためにもう一度努力したい、という考えが私の発想に似ていたので共感した。逆に私の想像外のことはあまり書かれていなかったので、物足りなかったかな。

さて、立て続けに今まで読んだことない作家に挑戦してきましたが、次は誰にしよう。山崎豊子かな。

白い巨塔(DVD)

唐沢寿明版の、「白い巨塔」を見ました。全部2倍速で見たけど長かった。

教授選挙や、医療裁判を通して、大学病院に勤務する医師(教授)たちの権力争いを描いている。
利害関係の異なる人物を複数出して状況をどんどん複雑にしていくのは山崎豊子得意の技ですね。
一番最後のほう、唐沢寿明の怒鳴りまくる演技が良かった。

権力に執着する人物(財前)と、権力よりも筋を通そうとする人物(里見)。この二人が主たる登場人物。
この対立構造は「沈まぬ太陽」とも一緒ですね。
「白い巨塔」は権力執着側が主役で、「沈まぬ太陽」は筋を通す側が主役という違いがありますが。
財前・里見どちらのサイドの発言もそれなりに説得力があるのが見ごたえがある。浅いところで落ち着かせないのがさすが。

ちなみに、山崎豊子の他の作品同様、ストーリー上重要な役目をもった、権力者の愛人が出てきます。権力者と愛人は切り離せないものなのでしょうか。

その他おもしろかったのは・・・
・ (賄賂)は、受け取ってもらうのではない。受け取らせるのだ
・ 悩んでも患者のためになるとは限らない
・ 追い込まれれば追い込まれるほど闘志がわいてくる


この夏休みは本を読んだりDVDを見たり、さらにその感想文を書いたりで、小学生の夏休みみたいだなあ。

2010年7月22日木曜日

夏休み

夏休みです。
暑さで4時頃目が覚めました。
仕方ないので、エアコンをつけて二度寝。
しばらくこんな日が続くのか・・・

唐沢敏明主演のドラマ、「白い巨塔」のDVD1・2巻を見ました。2倍速・日本語(当然か)。
ボーっと見てしまったので、特に思いついたことは無い。
1種類の能力だけで世の中を渡っていくよりは、交渉力、政治力などを含めた複数の能力で渡っていくほうが易しい。ということを再確認した。再確認してしまった、と言うほうがいいか。
知っていることを再確認するのではなく、認識を変えるつもりで見なくてはと思うので。

プールで、700メートルほど泳ぎ、200メートルほど歩いた。
700mでも結構息が上がったので、いい有酸素運動になったはずだ。
なぜかプールに行ったあとは、ジョギングする時に足が痛くならないことからも、週1回くらいプールに行っている。
子供が多かった。

Hard-Boiled wonderland and the end of the world を40分ほど読んだ。40分で14ページ。
ここ数年、英語を読むスピードがあまり変わらない。
理解度を犠牲にせずにスピードを上げる方法がよくわからない。

Timexのスポーツウォッチを買った。
パソコンは直感で操作できるようにどんどん進歩しているが、デジタル時計を直感で操作できないのは昔と変わらないね。
これはジョギングの時に使います。
これで、ジョギングの楽しさが少し増すはず!
最近、羽生善治の「自分を楽しめる局面に持っていくことが重要」という言葉をよく思い出す。

2010年7月18日日曜日

手帳・DVD・プール

朝起きて、まず手帳を見返して、ここ数カ月でやり残したことを書き出した。
会社では白い紙にTODOを書いていくという単純なタスク管理でこれまで生きてこれているが、日常生活だと、ずっと部屋にいるとは限らないので、持ち歩くモノ(手帳)で管理することになる。
ただ、手帳でのタスク管理は昔から試行錯誤を繰り返して、なかなか「これだ!」というやり方に辿りつけない。
日常と仕事は、やっぱりなんか感覚が違う。
上司に言われたことは即TODOにしなくてはいけないが、自分で思いついたことは、本当に動くかどうかふるいにかけるというステップがあるのが違うのかな。ふるいにかけ過ぎるという行動パターンが良くないというのもあるのだが。

午前中、DVDで「ノウィング」を見ました。
英語音声・英語字幕・定速。
この組み合わせが、私の英語力では一番勉強になるのかもしれない。いつもは忙しいので、2倍速などを選びがちですが、英語で2倍速はあまりついていけない。
焦らない、焦らない。

昼ごろ、プールにも行きました。
今の私は400メートルくらい泳いだら超満足です。
毎回事前に目標を立てて、それをクリアするというやり方にしないと、個人練習だけで体力を維持するのは難しいかな。

今から、実家に行きます。

2010年7月17日土曜日

金遣い

久しぶりに英会話スクールに行くことにした。

今まで、フリートーキングみたいなクラスしか参加したことがなかったが、今回は毎週決まった時間に開講され、担任も決まっているタイプのもの。
基本は、特定のシチュエーションを想定して話してみるという内容で、時々スピーチの練習もあるらしい。それが気に入った。人前で話す能力は、今後仕事を進めていくうえでかなり役立つと読んでいる。

・ 電車で通わなくてはいけない
・ 急な残業があればキャンセルせざるを得ない
・ それなりに授業料がかかる(今まで行っていたところと比べると、時間当たりの費用は倍くらい)
・ 私が求めている以上に、予習が必要そう

といった、引っかかることもあるのだが、とりあえずやることにした。最悪、まったく自分に合っていなく、授業を早々にキャンセルしたところで、入学金・キャンセル手数料を失うだけだ。どうやら、大したリスクはない。
だいたい、完全に自分にフィットするものなど滅多に無いのだ。

申し込んだ帰り、町田のSHIPSでよくわからないヒラヒラがついた奇抜な服を買ってしまった。
単体だと何となくかっこいいのだが、何と組み合わせて着ればいいのか全くわからない。そんな服をほとんど迷わず買った。
どうも、金遣いに勢いが付いてしまっているらしい。
本当は、ランニング用の時計も見たかったのだが、こんな状態で買い物に行くと不要な物を次々買ってしまいそうなので、大人しく今日は帰り、出直すことにした。
きっと数日たてば判断力も元に戻っているだろう。

ランニング用の時計がほしくなったのは、村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んだからです。
今日は買わずに帰ってしまったけど、ほしいなあ・・・
心拍数が測れるやつがほしい。

死神の精度 (文春文庫) [文庫] 伊坂 幸太郎 (著)



人の死を見届ける死神が主人公。
死神の目を通して、人間の死に関する態度などが描かれている。
軽めのノリで読める本なのに、なかなか死について考えさせる。
それに面白い。

・ 人間いつ死のうが大した違いはない
・ 長生きしたからって幸せとは限らない
といったメッセージが繰り返し出てくるが、これが作者の人生観なのかな。

本題と関係ないけど
・ 疲れている人間を相手にすることほど疲れることはない。
ってのも面白かった。

伊坂幸太郎の著作を読んだのは、2作目。
私としては、大学生の頃読んだ、村上龍、よしもとばなな、最近読んでいる村上春樹ほどのフィット感は無い(ハードボイルドな奴はあまりフィットしないのかもしれない)が、面白かった。
一度好きな作家を見つけると、そればっかり読みだしてしまうので、いろんな作家に手を広げることに集中する、ということは意味がありそう。

2010年7月2日金曜日

1Q84 BOOK 3 [単行本] 村上 春樹 (著)



少年・少女期のunfinished business(飛鳥涼風に言うと、抱きしめそこねた恋や夢)が、成年期以降にも影を落とす、というのは村上春樹の小説の中でも何度か出てくるモチーフですね。

そういうunfinished businessをなんとかFinishさせる生き方がいいのか、それとも割り切って日々の生活を送っていくのか、どっちがいいのかはわかりませんね。
著者もどっちが良いとかは言っていない(というかどちらの立場の人物も出している)ようです。

思いがけず、これを読んだあと、子供の頃のことをよく思い出しました。生きている間に、ものすごくいろんな判断をしたり、もしくは判断を留保して様子を見ているうちに時期を逸したりしている、ということがよくわかりました。

今回も、村上得意の長い小便を出すシーンがあります。

このほかおもしろかったのは、こんなところです。
・ 一度に三つの案件を処理するのは容易ではない。そこには必ず優先順位が生じる
・ 大事なものを手に入れるには、何か対価を払わなくてはいけない⇒状況が入り組みすぎて、何が大事なもので何が対価かわからなくなった

鴨川ホルモー [単行本] 万城目 学 (著)



サークル活動の話。
娯楽小説として、結構面白かった。
どんなサークルなのかが重要なのだけど、ネタばれにならないようには書けないのでやめておこうかな。
サークルの中での人間関係、恋、友情なんかも重要な要素として描かれている。
サークル活動に関する感覚が私と割と近いなーと思って調べたら、作者は私と4歳差のようだ。

最近、自分より先の年代をイメージすることばかり考えていたが、自分が通ってきた年代の話も捨てたものではないかもしれないと思い直した。
ってことは、何でも読むと良いということになってしまうんだけど、大雑把に言えばそうだと思う。

後悔をするなら積極的な後悔をすべきだったのだ、と消極的な後悔を繰り返した・・・というシーンが平常心では読めなかった。