2014年8月24日日曜日

旅する力(沢木 耕太郎) - 旅や人生のおもしろがり方は人それぞれ



沢木耕太郎の旅の話(特に同著者の紀行文「深夜特急」にまつわる話)がまとめられたエッセイ。
「深夜特急」を読んでいないと多分面白くないので、未読の方はそちらから先にどうぞ。

以下感想です。
旅の(あと人生の)おもしろがり方は人それぞれ。
深夜特急を読むと旅をしたくなるけど、「沢木耕太郎と同じような旅」をしようとしてもダメでしょう。
自分なりの面白い旅をしないとね。

そういえば、ちきりんの紀行文に近いエッセイ集「社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう! 」や、勝間和代の旅の本「マナベル」など、元コンサルタントが出した旅の本はかなり分析的で、沢木耕太郎の旅とは感じが全然違いますが、これはこれで彼女達の楽しみ方なのでしょう。
(沢木耕太郎は、主に旅の過程で現地人と交流すること、また旅の中で自分の内面が変わっていくことにフォーカスしている)

他に紀行文というと思い出すのは村上春樹ですが、これも同様で、彼は彼自身の楽しみ方を堂々としているという気がします。

そう考えると、私は旅行が好きですが、まだまだ超有名観光地巡りが中心で、まだ自分なりの楽しみが出来ていない、(故に?)旅行を楽しみきれていないという気がします。

そろそろ冬の旅行を決める時期ですが、もう何冊か紀行文でも読んで参考にしようかな。





2014年8月16日土曜日

海賊と呼ばれた男 - 信念を持って突き進めば道は開かれる・・・のか?


戦前・戦後に活躍した、出光興産の創始者である出光佐三をモデルとした小説。
成功物語だし、面白いのは確かだが、若干冗長で途中少し飽きた(スイスに行くフライト中に読んだが、このフライトが無ければ読み切れなかったと思う)。
ただし、母はえらく気に入ったよう。この時代を実際に生きた人とそうでない人で大分印象は違うのかも。


この主人公は、信念を持って誠実に突き進む。そして、道が開ける。

もちろん現実には、私達がそういうやり方を真似してもうまくいくとは限らないでしょうが、失敗が覚悟できているなら、信念を持って突き進むこと、そういう人についていくことは気持ちが良いだろうなと思いました。

1つ真似しても良いかなと思ったのは、不当に扱われることに対して怒りを表す、ということ。
この主人公は、頻繁に怒る。
私は別に怒りまくりたい訳ではないけど、(特に職場で)怒る方が仕事をうまく進められるのか、怒らない方がコトがスムーズに運ぶのか、色々考えてしまっていたような気がする。
どうせ正解は無いのだから、不当に扱われたときはシンプルに怒る、で良いのではないか、と本書を読んで思い直した。

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その他メモ

■ 敵を作るやり方は、同時に味方も作るのかもしれない
■ 株式を公開すると、見ず知らずの株主のために働くことになる
■ 石油のためにイラクはアメリカに蹂躙された
■ 出光佐三クラスでも、私生活の悩みは色々あった

2014年8月3日日曜日

<アブダビ旅行記> ラマダンに遭遇!

初日はアブダビ。
ターミナルにつくと、早速話題の待合室がありました。









アブダビでのトランジット時間が22時間あったので、外に出る時間あり。

時間貸しのホテルの部屋を借りて、荷物を置いて軽く観光するという感じです。


しかし、
・ ラマダン中で飲食店は軒並み閉まっている
・ 午後は暑すぎるので外を出歩くなとの指示
ということで、見て回ったのは有名なモスクとショッピングセンターだけです。

現地係員はホテルで両替できるから空港ですることは無いというので、ホテルに直行しましたが、ホテルでは日本円の両替は無理とのこと。
現地係員が自分の業務時間を短縮するために、早速やられたか?
それとも勘違いだったのか。

6時にはホテルについたのですが、現金を持っておらずタクシーにも乗れないので、シャワーを浴びつつ(暑いのですぐ汗だくになる)ショッピングセンターが開く(10時)のを待ちました。

この時点で既に外気温38度くらい。
午後は55度くらいになるそうです。
これで人前で水飲んだらいけない(ラマダンのため)なんて危ないでしょ。

ショッピングモールはこんな感じです。
鴨居のららぽーととあんまり変わらない(ラマダンで飲食店が閉まっているのを除いては)
同じような業者が請け負ってショッピングモールを建設しているのかねえ。




ラマダンのため、スタバも閉まっている。夜は開いていました。
(ラマダンは日が出ているときに飲み食いをしていないというルール)

映画館なんかもある。まさに日本のショッピングモールと変わらない。


両替してタクシー代を払えるようになったところで、早速シェイク・ザイード・グランド・モスクへ。
真っ白できれい。
中の絨毯敷きの部屋もきれいです。
とまあ凄い建物なのですが、今となっては暑かった印象ばかりが残っています。

さっさと観光を終わらせて帰らないと熱射病で倒れるんじゃないかとビビりながら見学していました。
尚、中は空調がかかっており涼しいです。

シェイク・ザイード・グランド・モスク


モスク横の広場の噴水。

モスク。横から。

モスクの入り口にある、玄関的なスペース。この辺りから冷房が思い切り入っている。

モスクの中。奇麗な絨毯。

帰りもタクシー。
オイルマネーで、とても道路がよく整備されており、有料道路でなくても普通に時速100kmくらいで走っています。
あと、アブダビ全体はさほど物価安い訳ではないですが、タクシー料金はわりと安いです。17キロ走って約1000円。
これもガソリンが安いからとのこと。

途中、タクシーの運転手と、別の車の運転手が口論になって、運転手が車を降りていってしまいましたが、頭があまり働かず、終わるまでぼんやり眺めていました。
(今回、旅行前が忙しかったりして、あまり頭が働いておらず、この日の時点ではまだ頭がぼんやりしていたもので。時差もあるし)


何とか12時くらいにホテルに戻る。
この時点で気温が何度あるのかよくわからないですが、とにかく長時間外にいたら危ないだろうなという身の危険を感じました。

来る前、

「アブダビでしか出来ない5のこと」

という記事を読んで、これに書いてあることを全部やってやろうと意気込んでいたのですが、そもそも頭がぼんやりした状態で到着したのと、暑くて体力がもう無いのと、店がどこもやっていない(アブダビでは暑さのピークとなる午後はほとんどの店は閉まる)ので、ホテルでおとなしくしてることにしました。

幸い、ホテル内で外国人向けに軽食を出している店発見。
ホテル内の、ある区切られた一角か、部屋でならモノを食べても良いとのこと。
おかげで、昼食もわりとまともなものを食べることが出来た!



そして洗濯をしたあと夜までしばし就寝。

余談ですが、今回は着替えを最小限にしてみたので、頻繁に洗濯する必要がありました。着替えを最小限にするのは、私には合わないなーと思い直しました。だって、旅行中洗濯するのって、時間の無駄じゃん。
今後は、スーツケースで移動する以上、着替えは目一杯詰め込みます。

夜、日が落ちて、商店も再開したことなので、ショッピングモールへ。
そこのフードコートでシナボンを発見。
今回絶景ポイントを見てみたいと思うようになったきっかけの一つが「LIFE」という映画なのですが、その映画で出てきた店です。

シナボン!

何となくセレンディピティを感じたので、食べておきました。
甘過ぎ!


シナボン!

フードコート内は、極端に値段が高い外資系レストラン(例えばレッドロブスターとかが入っていた)か、ジャンクフードばかりだったので、ホテルでビュッフェ形式の夕食をとることに。

アラビア系の料理もいくつかあって、ビリヤニとかも食べられた。
ビジネスホテルっぽい作りのホテルのレストランとしては、なかなか良かったな。
Centroというホテルです。

ビュッフェでビリヤニなど。


夜23時、送迎車が来て、また空港へ。
冷房でキンキンに冷やされた待合室で2時間待ちました。
どうもアブダビの空港は、部屋によって大分温度が違う。

アブダビの空港は、Wifiフリーです。
空港の大体どこでもつながります。
どこから金をとって、どこからは金をとらないか、利権の構造が違うんでしょうね。
このWifiを使って、Kindleの深夜特急全巻購入しました(出発前2巻までしか買っていなかった)

2日連続機内泊。
横に座っている西洋人の子供にガンガン足を蹴られて何度も起きながら、スイスに向かいました。

続く(できれば)

旅の目的・準備・予算を見直そう

前回のエントリの続きです。
何度も海外旅行をしていますが、どこか同じような旅をしてしまいがちという話。



■ 旅行会社のサイトを使う前に下調べを
今回行く場所を決めるにあたって、事前に絶景スポットまとめや、絶景スポット本を見て、行きたい場所を具体的に決めました。
これが良かった。

例えば、以下のサイト、本など。

旅行の話題や世界のトピックを扱うブログ

世界の絶景を紹介する本はいくつもありますが、私が今回マッターホルンを見たいと思ったきっかけとなったのはこの本。



このような下調べをしておき、どこに行きたいのか、国名ではなく、地域名、スポット名まで特定したうえで、旅行再隣を検索する方が良いです。
さらに良いのは、トレッキングがしたいとか、自転車に乗りたいとか、アクティビティまで特定することです。


行きたいところ、やりたいことが曖昧だと、どうしても検索条件が曖昧になります。
例えば、期間と国の名前だけ指定して検索するとか。
そうすると、大量の検索結果が出てきます。
それでプランを安い順に並べるとどうしても超有名観光ルートとか、超有名都市一カ所滞在とかのプランが上の方に出てくるんですよね。
その中から選ぶと、どうしても毎回どこか同じような旅になってくる。


■ 海外旅行は都市観光だけじゃない
■ アクティビティがある方が楽しい

当たり前の人には当たり前ですね。
私はこれまで都市観光に偏っていたことに気づきました。
しかし、海外の見所は都市ばかりではないですね。

あと、旅のスタイルは有名なところを回って眺めて写真を撮るだけでも無いです。
これも当たり前の人には当たり前か。

今回は、スイスの山地で出来る限りトレッキングをしてみました。
こういうアクティビティがあるのは楽しいです。


■ 予算の枠を広げろ!
半年かけてバックパックで世界を回るような時間がある人は金を出来るだけ使わない旅行というのも出来そうですが、サラリーマンが1週間の休みで行きたいところに行くには、金を使うしかないと思い直しました。
時々、ラッキーなチケットが取れることもあります。
しかし、それをが取れるまで先延ばししていると、どんどん時間が過ぎていきます。
行来たいところがあるのに何度も予算の都合で先延ばししているとしたら、それは予算の設定が間違っている。
行きたいところがあるなら、多少金がかかっても行く方が良いです。



※ 今回歩いた(所々走った)トレッキングコースです。

2014年8月2日土曜日

アブダビとスイスに行ってきた!




今回の旅行は総じて良かったな。

ここ数年の海外旅行の中では最も楽しめました。
1回の旅行で使った金額としては、過去最高額になってしまいましたが。


1つ強く思ったのは
様々なスタイルの旅行にチャレンジする方が良い

です。


今回は、
・ 初の中東
・ 初のトレッキング・自然観光を中心とした旅行日程
としてみました。
(細かい"初"は他にも色々ありますけど)

海外旅行観(海外旅行のスタイル)って、最初に行った旅行に大分影響を受ける気がします(私だけかな?)

例えば、


・ どのくらい予算を持つか
・ どんなレベルの宿に泊まるか
  (どのくらい汚くて、セキュリティが低くてOKか、など)
・ どんなところを見て回るか
  (都市なのか、自然なのか、有名スポットか、など)
・ どんな過ごし方をするか
・ どのくらい現地人と交流するか
・ 何を食べるか
・ どのくらいの無理をするか

などなど、
毎回行き先を変えても、無意識的に、なにかと毎回同じようなレベルのものを選びがちです。
私の価値観、金銭感覚などが、海外旅行のスタイルに現れてしまうんですね。
今回は、そのパターンを大分変えられたのが良かった。
海外旅行もマンネリ化して最近飽きていたのですが、またいろんな旅行をしてみたくなりました。


細かい旅行記は、時間があれば書きます。