東京ステーションギャラリーでやっていた、佐伯祐三氏の巡回展示会「佐伯祐三 自画像としての風景」を見てきました。
美術展に行くなんて超久しぶりですね。
日本美術史は詳しくないのですが、昔絵を習っていたころ、絵の先生が「佐伯祐三を参考にしたら?」と教えてくれたことがきっかけで、ピンポイントで佐伯祐三のファンです。
佐伯祐三の画集は見たことがありますが、実際の絵を見るのでは情報量がけた違い。
絵の勉強をしているなら絶対に本だけで済まさず実物を見に行くべきですね。
私自身は最近絵を描いていませんが「こんな感じなんだ~」と感心したことたくさんありました。
意外だったのは、結構絵に光沢があるということ。画集だと、どの作品も薄暗い曇った感じなので。
あとは絵のテクスチャに想像以上に味があるということです。
有名なパリの街並みの絵も良かったですが、展示会の最後の最後、閉じたドア(ほとんどドアだけを)を真正面から書いた2枚の絵が印象的でした。
それが佐伯の一番の自信作だったというのですが、それは素人目に見ても良さがわかりました。この二枚の絵も、画集では見たことがありましたが、実物を見るまで良さは分からなかったですね。
一番たくさん書いている時は、1枚3~4時間で、1日2~3枚描いていたとのこと。
確かにスケッチっぽいタッチではありますが、色調が重厚なので、なんかもっとじっくり描いているのかと勝手に想像していましたが、意外でした。
ちなみに値段は、入館料1,400円+音声ガイド650円(オプション)。
直感的には高いようですが、90分くらい滞在したし、(平均的な)映画と比べればインプットの密度はかなり高かったので、コスパ的には満足しました。
金額/展示枚数で考えると、一般的な美術館の常設展のほうがコスパは良いようですが、常設展にはストーリーが(あまり)無いんですよね。
このような、一人の画家にフォーカスして時系列などのストーリーで理解できるのは、インプットとしての生産性は非常に高いと感じました。
音声ガイドも、ストーリーを補うのにぴったりですね。
今後も、気になる企画展があったら行ってみようかな。東京は遠いんで何かのついでに。
(展示会の概要はこちら)