前のエントリでここ10年で面白かった本を振り返りましたが、さらにその前の10年間(というか11年間)も振り返ります。
(前のエントリはこちら) 【本】 2016-2025 面白かった本ベスト10(10年間)
わざわざ1年足して切り悪く11年間(=2005年から)にした理由は、この年から働き始めたから。その前の学生時代とは読む本のジャンルが全く変わってきたのでここで区切った。
つまり、以下で挙げるのは働き始めてから1~11年目に読んだ本。
この11年は、仕事自体の忙しさに加えて、情シス・経理の資格勉強、英語の勉強に時間を使っていたり、転勤3回、引越7回(※1)で慌ただしく、そもそも本をたくさん読めた時期では無い。一方この頃、読書会開催・参加がマイブームで、おかげで読む本のバリエーションは拡張できた。ただ振り返ると、読書会で知った変わった本よりは、有名どころのベーシックな本が後々まで効いているような。
なおこの頃は主に紙の本を読んでおり、Kindleで辿れないというのもあり、(曖昧な)記憶も含めて書いている。順位も一応付けたけど、その時その時で面白かった本があるので、順位はご参考。
あと、著作では無く著者やジャンルでまとめる。今となっては、一冊一冊の本と言うよりは、著者・ジャンルで頭に残っているので。
まどろっこしいので全て敬称略。
1.大前研一
ビジネスマンってのはこういうものだという一つのロールモデルだった。著作としては「旅の極意・人生の極意」が一番面白い。旅に大幅に金を使って良いと思ったのはこれの影響も大きい。氏の著作の中でも自慢話が一番多い一冊なので、ファン以外はキツいかもしれない。ファンはこれでこそ「大前研一たまんねえ」となるわけだが。
なお近年の著作は得意の自慢話が少ない。中曽根康弘もマハティールもフィル・ナイトも俺の友達、みたいなのが読みたいんだけど。
2.勝間和代
私が興味があるIT機器を生活に取り入れているのが参考になった。今実際使っているIT機器・サービスで、氏を参考に取り入れた物はたくさんある。
なお、近年氏が「仕事より生活だわ」となっていったのも含めて影響を受けている。
1位・2位がマッキンゼー出身者になってしまった。こういうロジカルな思考法、数字で考える、みたいなのは私の頭にフィットはしていたと思う(頭のレベルでは無く、あくまで頭の使い方という意味で)。一方、私の本来的な興味関心の対象はビジネス一辺倒では無く、今思うとここまでの重みで読んでいたのはバランスは悪かった。過集中の癖が読書にも出ている。でもサラリーマン生活を生き抜くために、自然とこういうビジネス寄りの本を多く読んでいた。
3.ジャレド・ダイアモンド
30歳くらいまでは、読書としては仕事にダイレクトに効く本中心に読んでいた(この時間の使い方に関しては上述の通り色々反省がある)が、それが一段落して幅広く読んだ。その中で一番面白かったのがこの著者。「銃・病原菌・鉄」が有名だが「文明崩壊」「昨日までの世界」も面白い。「危機と人類」あたりは息切れを感じたがそれでも面白い。
4.斉藤孝
「座右の諭吉」「座右のゲーテ」「座右のニーチェ」「上機嫌の作法」「35歳のチェックリスト」前後よく読んでいた。
ただ、学者が書いた人生論というジャンルに段々興味が持てなくなり、段々下火に。
5.自己啓発名著
7つの習慣、ブライアン・トレーシーなどもこの頃読んだ。
「影響できることにフォーカスする」「物事の良い面に目を向ける」みたいなマインドセットは、20代後半に身につけた気がする(曖昧な記憶だが)。こう言うのは一長一短あるにしても、基本手筋として頭に入っているのは良いと思う。もっと早く読んでいても良かった。
なお、こういうアメリカ系の自己啓発というのは、基本のマインドセット・メッセージみたいなもののあと、後半「この手順を全部フォローすればあなたもできます」みたいな手順書になってくるのが、最初どういうスタンスで使えば良いかよくわからなかった。
手順書、チェックリスト、タスクリスト、ワークみたいなものは、アクションはとりやすいが、「あなたもできる」を全部真に受けて、著者のチェックリストを延々と完全フォローすると逆に苦しくなる。他人が作ったチェックリストを全フォローしてもダメ。「あなたもできる」はポジショントーク(実際成功するには知力・体力・センス・運等々が必要だが、それを言うと話がおかしくなるし、著者のセミナー等のビジネスとも整合しなくなる)。一通りやってみるのは良いとして、その後は自分の体験と頭をもってPDCAを回すのが、私的には良い使い方。
特に今となってはこういう考え方自体目一杯フォローしているわけでも無いが、当時は特にアメリカ系の会社に勤めていたと言うこともあり、本社(アメリカ)のビジネスマンがやっていること・言っていることの下敷きにこう言うのがあるとわかったのも良かった。その後読む数多あるいわゆるビジネス書の源流としてこう言うのがあるとわかったのも良かった(本当の源流はもっと遡れるのかもしれないがそのあたりはもう知らない。全部遡る気は今のところ無い)。
6.羽生善治
「決断力」「大局観」「挑戦する勇気」など。
氏は基本的に盤面上の話をしているのだが、参考になる考え方は色々あった。
・ 時間は有限、結論が出ていなくても決めるしか無いことはある
・ いくら時間をかけて読んでも無理筋だと気づいたら捨てろ
など。
7.為末大
向いてないならとっとと諦めろ、ってのが私が受け取った主要メッセージ。
現実的には未だにキレが悪いところはあるのだが、それでも経験に裏打ちされていない妄想と言っても良いような願望にこだわらないことの一助にはなった。
8.ロジカルシンキング系
これも仕事系。情報システムの仕事をしているのもあり結構読んだし、大いに役立った。こういうの(加えて上述の、大前、勝間、自己啓発)が無ければ、給料もさほど上げられなかったと思う。
ただその後の仕事・生活で、こう言うのには限界あるとも感じた。世の中MECEに分解すれば全部解決するって訳では無い。
9.その他知識系
ジャレド・ダイアモンド以外にも、限られた時間で一応読んだ。
ざっと記憶で振り返って面白かったのは、
・ 池上彰
・ 昭和史(半藤一利)
・ 失敗の本質、戦略の本質
あたり。しかし知識系の本ばかり読んでも、頭への定着やアウトプットにつなげることには限界があると思った。まず、イメージがわかないことを文字だけで読んでもすぐ忘れる(読んだタイミングでは理解できたと思っても)。あとは文章を読んで文章でアウトプットするというのがどうも私に馴染まない。
これが後の旅多め、経験体験重視につながっている。
過去に知識系の本も含めて読んだからこそ、旅で興味関心がわくわけなので全然良いけど。
10.他
あとはベスト9には入れられなかったけど面白かったのは、
・ 脳科学系
・ スマホ登場に伴う技術・社会革新系
・ 超訳ニーチェの言葉1,2
・ 仮説思考
・ 中谷彰宏
・ キングダム
・ バガボンド26巻,27巻
・ ちきりん、伊賀泰代
など。
以上、ベスト10でした。 前のエントリで挙げた(直近10年読んだ)本は、やはり自分が読んできた本という感触だった。しかし11年~21年前読んだ本(及び当時考えていたこと)を振り返ってみると、この頃の自分は若干別人のようでもある。大前研一みたいになりたい、ブライアン・トレーシーが言うように成功したい、みたいなのは今は薄くなっている。
本を読んだだけでマインドが変わったと言うことでは無い。むしろ本を読むだけだと、妄想と言っても良いような願望(大前研一みたいになりたい)が増えるばかり。本を読んで思いついたアクションを試したからこそ思考が前に進んだ(俺って大前研一じゃないかも)。
その時その時読むべき本があるだけでなく、その時その時やるべきこともある。
にしても、10年たてば若干別人のようになるのはわかったとして、もっと高速で自分を刷新する方法は何か無いのかな。やたらと「自分を刷新したい」みたいなのも、何かに扇動されたとち狂った願望であり、捨てる方が良い(検討の余地がある)読み筋なのかもしれないが。
※1)
2016年以降も転勤1回/転職1回で2回引越しているので、働き始めてから9回引越している。




