2012年11月28日水曜日

最善手が判らなくても決めるときは決める 「直感力 (羽生 善治)」



迷宮に入り込むことなく、「見切って」選択できるか、決断することが出来るか(中略)
「わからないけれども、まあ今日はこっちで行ってみよう」とか、「今回はこっちを選ぼう」と、絶対の自信はなくとも思い切りよく見切りをつけることが出来るかどうか。それは直感を信じる力の強さにも通じている
- 羽生善治

あまり似たような本ばかり読んではいけない。
そう思いつつも、羽生善治の本はとりあえずチェックしています。
一見、どの本でも同じようなテーマを話しているようですが、出る本出る本で、少しずつ考えが進化しており、フォローする価値のある作家(?)だと思っています。

今回は面白かったことを1つだけ取り出します。

それは、「見切り」の話。

将棋というのは、結論が出ない場面も多い。
そういう時、結論が出なくても考えるの途中で止めて、何か手を選ぶことが必要になる。
正解がわからなくても決断をして、何か1つ手を選ぶ。
これを羽生は「見切り」と呼んでいる。

「唯一の正解」があると無意識のうちに想定してしまうことってままあるのですが世の中の多くのことには「唯一の正解」などないですよね。
そのような唯一の正解が中でも、自分なりに何か一つ選ぶことが「見切り」です。

考えてみれば、
「唯一の正解は無くても何かを選ぶ」
人生はこういうことの繰り返しですよねえ。
わかっていながらも、私はBetterな選択をするために時間を使いすぎる傾向があります。
もっと早め早めに見切れたら、もっと軽く生きられるでしょうね。

ではどうしたら「見切れる」か。
羽生は「「見切り」に必要なのは経験に裏打ちされた直感である」としています。
短期的に決断力を高められるということはなく、何度も決断して、経験を積んで、徐々に決断力・直感力を高めるしかないようです。

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