2012年6月22日金曜日
期待以上に分かりやすい「知らないと恥をかく世界の大問題3(池上 彰) 」
目次はこれ
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●世界中の民衆がモノを申し始めた
●アラブに春は来たのか?
●日本が無視できない3つの“独裁"国家
●揺らぐ資本主義。新リーダーはどうたて直す?
●震災、原発事故後の日本は内憂外患のまま
●浮上してきた新たな国
●エネルギー、人口、温暖化問題が深刻に
●私たちが進むべき道?情けは人のためならず?
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アラブ、北朝鮮、EU、原発、エネルギー問題など、気になる国際情勢問題をわかりやすく解説しています。
期待以上にわかりやすく、国際情勢に疎い私にぴったりの本でした。
池上彰の国際解説がこれほど面白いとは思っていませんでした。
世界は思い切り損得勘定で動いているということが良くわかる1冊でした。
(そういえば、国際社会が損得勘定で動いているという話は、以前、次のエントリでもご紹介しました)
世界はWin-Winなど志向していない?-世界インテリジェンス事件史 [単行本] 佐藤 優 (著)
私なりに面白かったポイントは次の3つ。
1.石油が出ないシリアなら内戦していても国際社会は介入してこない
2.日本はアメリカとの交渉は結構経験している。しかし中国に同じやり方は通用しない。
3.技術の進歩でエネルギー地図が描き変わる。戦略が必要。
以下、一つずつ簡単に要約します。
1.石油が出ないシリアなら内戦していても国際社会は介入してこない
リビアで内戦があった時、NATO軍は住民保護の名目でリビアに介入した。リビアは石油が出る国で、ロシアや中国と友好関係にあった。もし現ガタフィ政権が倒れれば、欧米にもチャンスが出てくるので、反ガタフィ派を支援した。
これに対して、シリアで内戦があった時には介入しなかった。
シリアは石油が出なく、経済的見返りが無いからである。
2.日本はアメリカとの交渉は結構経験している。しかし中国に同じやり方は通用しないだろう。
例えば、
・ 1950年代、日本の繊維が世界を席巻したときの、アメリカとの輸出交渉
・ 日米貿易摩擦時の自動車についての交渉
など、日本はアメリカとの大きな交渉を経験したことがある。
しかしこれからは中国と交渉する時代。性善説に基づかない交渉を学ばないといけない。
3.技術の進歩でエネルギー地図が描き変わる。戦略が必要。
日本の原発事故で、世界中でエネルギーへの関心が高まっている。
原発を止めた場合、短期的には火力発電を増やすしかない。
アメリカは、シェールガス採掘技術により、今後100年分くらいの天然ガスは確保した。
日本にはシェールガスはないが、日本列島周辺のメタンハイドレート採掘技術を実用化させるなどの方向がありうる。
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以上要約でした。
私は営業職でもなく、社会問題について詳しいメリットもあまり感じたことないので、時事解説本はだいぶ遠ざかっていましたが、こういう本もそろそろ読む時期が来たような気がします。
あまり無教養な人間は魅力ないですからね。
ということで、魅力的なレビューを書こうと思ったのですが、大学のレポートを書いている気分になってきました。
今日はこのへんで。
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