2025年7月13日日曜日

【ポーランドD6-2:ワルシャワ】 ポーランド ユダヤ人歴史博物館(POLIN)

※ポーランドD6が長くなってきたので2つに分けました

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ポーランド ユダヤ人歴史博物館

ポーランド ユダヤ人歴史博物館

ポーランド ユダヤ人歴史博物館

チフスの注射針
めっちゃ太い

ラムコフタ

大根チックな野菜

ポーランド ユダヤ人歴史博物館
休憩スペースも充実

ワルシャワ・ゲットー ヒーローズモニュメント

ハラコシキ

ハラコシキ

ハラコシキ

ベルギアン・ポテト


<ポーランド ユダヤ人歴史博物館>

ポーランド ユダヤ人歴史博物館の前まできた。

この博物館の前にワルシャワゲットー・ヒーローズモニュメントという、またも記念碑がある。この碑の前で、奇声を発しながらマカレナを踊っている4人組の若者がいて、近寄りがたかった。まあ仕方ない。博物館の帰りがけにまた来るか。


博物館入場。入場料約2,000円。

オーディオガイドが、自分がいる位置に応じて説明を進めてくれる。こういうのは初めて使った。これはいいね。日本語オーディオあり。

展示は、考古学品など実物系の展示品はわずかにしか無い(街中はともかく、博物館なら「そのもの」を展示することだって出来ると思うのだが、なぜなのか)。主にポーランドにおけるユダヤ人の歴史を分かりやすく、時系列に勉強できるという勉強系博物館。

音声ガイドの中で「ここまでで全体の1/3くらい来ています。休憩するならしてください」みたいな案内も含めて流れる。そこに大きめの休憩スポットもある。なかなか親切。


博物館のレストランで、早めの食事をとった。

コーシャかどうかは確認できなかったが、イスラエル料理があるなど、ユダヤ人を意識した要素はあるよう。

私が注文したのは、ラムコフタ(ラムのミートボール)、ジャガイモ、あとは聞いても食べても何なのかよく分からない野菜のセット。2,000円。

ラムコフタは、ラムとスパイスの味で、口に入れた瞬間中東感が広がる。ミートボールは、トルコではキョフテと言っていたけれど、イスラエルあたりではコフタというらしい。

じゃがいもは、ヨーロッパのレストランで時々見る、皮がついたままの小さめの丸いじゃがいも。品種の問題なのか、小さめのうちに収穫しているからか分からないが、大体柔らかい。これ美味しいよね。大体腹12分目になるくらいたくさん盛られてくる。

全体的に、ミュージアムレストランの食事としてはとても良いのでは。


食事後も見学を再開して、後半駆け足だがとにかくざっと見た。


以下、メモ

・ ナチスがポーランドに侵攻してくる前は全然平和な時期で、比較的余裕のある暮らしをしていた。例えば、普通にレジャーを楽しんだり、子供が教育を受けるなどの余裕はあった。

・ ポーランドに600のゲットーがあった。最も規模が大きかったのがワルシャワ・ゲットーで、Max46万人いた。

・ ワルシャワ・ゲットーからの移送先はトレブリンカ。最後の2カ月で30万人移送して殺した。

・ トレブリンカの総犠牲者数は80万人で、アウシュヴィッツ、ビルケナウ犠牲者数(110万人)の70%以上。アウシュビッツは知名度が極端に高いが、犠牲者数で近い規模の施設は他にもあったということか。

・ ゲットーで使われていたチフス(予防接種ではなく発症後の治療薬)の注射針(これは「そのもの」が展示されていた)が信じられない太さ。7mmくらいあるのでは。こんなの自分で刺せと言われても無理そう。人に刺してもらったとしても私だったら気が狂いそう。ゲットーにおいては相当な貴重品だったようだが。

・ プロイセンをプロセインと言っていた。海外のオーディオガイドあるある。


展示規模、オーディオガイドのレベル、清潔さ、ミュージアムレストラン等の観点で、全体的に非常に立派な博物館。

博物館全体的な論調としては、ユダヤ人の被害を訴える内容。ベルリンにもこういうコンセプトの博物館があったよな。ユダヤ人の感情としては当然だと思う一方、このコンセプトで非常に立派な博物館が各地にあることが反ユダヤ感情を生んでいる可能性は少し感じる。


最後の方は疲れ果ててきたので飛ばし気味に見たが、博物館を出たときにはもう19時になっていた。早くもワルシャワの観光は5泊では足りない感。


帰りがけ、マカレナを踊っていた若者はおらず、モニュメントも軽く見ておいた。

メインのモニュメントの周りには、シナゴーグにあったのと同じような7又に分かれたユダヤ教の燭台の銅像もあった。


<ハラコシキ>

博物館見学でどっと疲れたので2時間くらいホテルで休んだ。

夜、何か食べようと思って700m~800m歩いてハラコシキというフードコートに行った。DJがいて大きい音で音楽が鳴っている。活気があるし良い雰囲気だった。

ここ数日負の歴史の勉強ばかりだったので、残りは多少こう言うシンプルな楽しさに振ってもいいかなと、ぼんやり思った。

本日に関しては、大分疲弊してきており、フレンチフライ(ベルギアンフライと呼ばれていたが何が違うのか不明)だけ食べてホテルに戻り、寝た。

2025年7月12日土曜日

【ポーランドD6-1:ワルシャワ】 記念碑だらけの特殊な街

ペリメニ
バターの風味

ペリメニ

集荷場

集荷場

集荷場
入れ替わり立ち代わりツアーの団体が来る

ミラ18


※ポーランドD6が長くなってきたので2つに分けました


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ワルシャワ2日目の感想を書いていきます。


<ノイズを拾わない>

一昨日くらいから舌が痛い。肌荒れもひどい。

今日で、日本を出てから18日目。長旅するとこのくらいの軽い異変はいくらでもある。旅先によって気候も食べ物も違うから、微妙に出方は異なるが。

しかし、街歩きには特に支障は無い。幸い体力的には全然バッファはあるので、あまり気にしないことに。

昨年の旅では、何でもかんでも改善しようと思った結果、違和感に対する感度を上げすぎてノイズを拾いすぎていた。バイアスには対応する必要あるが、ノイズを拾ってはいけない。と思い、今回は意識的に、部分的に多少感度を落としている。


<思考が飽和状態>

ここ2~3日間はアウシュビッツの感想をまとめることに意識を持って行かれていたのもあって、思考が飽和状態でいまいち目の前の物事にフォーカス出来ていなかった。しかし残りの5日間、また見学に集中していくか。

(旅行記の時系列が入り乱れてしまったが、この日の3日前にアウシュビッツに行った)


<ペリメニ>

部屋で多少作業した後外へ。

ペリメニ屋に入った。

正直私にはピエロギとの違いが分からないが、ポーランドでわざわざペリメニと呼んでいる以上、何か違うんだろう。

タリン、クラクフ、ワルシャワあたり、ペリメニ屋、ピエロギ屋が多い。


大衆食堂とファーストフードの間くらいのレベル感の店。メニューはペリメニとスープだけ。

ペリメニ8個セット。タラ4個、マッシュルーム4個、計8個で1,300円。ワルシャワ中央駅直結という立地の分、ワルシャワの中ではちょっと高めだと思う。


やはりここも、

・ サワークリームのソース(全体にかかっているのでは無く好みでつける)

・ 玉ねぎドレッシング味のソース

・ 全体的に油(バター?)がかかっている

という味付けで、これまで食べたピエロギ or ペリメニと割と特徴が共通している。

あとはディルとパクチーが乗ってる。


Cod fishはどのような状態で来るのだろうと気になっていたが、つみれだった。

夫婦でやっていると思われる店で、とても感じの良い人たちだった。


<集荷場>

中央駅からトラムで移動。

今日の主目的地はユダヤ人博物館なのだが、トラムの駅の場所の関係上、まず「集荷場」に来た。

ワルシャワゲットーの出入り口として機能していた場所らしい。

当時の物が何か残っているわけではなく、今は記念碑があるのみ。

「この苦しみを忘れるな」的なメッセージが、やはりヘブライ語とポーランド語で書かれている。

修学旅行生と思われる団体が溜まっており、写真はあまり撮らなかった(アウシュビッツのところでも書いたが、この感じは、ポーランドの負の遺産系はどこも同じ。ポーランド全体的にクリーンな写真は諦め、写真は記録用にQuickに撮ることに徹したところが多い)。

少し残念ではあるが、できるだけ自分の目で見て色々学んでいくことにした。その方がいい。もし広島や沖縄などで西洋人がクリーンな写真を撮るためにずっと張っていたらなんか違和感あるし。もっともそんな人見たことと無いけど。


<修学旅行生だらけの街>

ワルシャワは修学旅行生だらけの街。

私がこれまで見た中では、京都、ベルリンに匹敵する。街ではなくスポットで言うと、広島の平和記念資料館とか先日のアウシュビッツ博物館も多いが。


<記念碑だらけの街>

ワルシャワを歩いてみると、街中に戦争関係の記念碑がかなりたくさんあることが分かる。

基本的には街全体がナチスに破壊されているから、歴史的建築物などの「そのもの」はほとんど無い。「○○の跡地」「○○の記念碑」が、街中に点在している。


ワルシャワ中心部を取り囲むワルシャワゲットー関連の碑だけでも相当ある。そのほかにも、ワルシャワ蜂起関連、ロシアに強制連行されたポーランド人の碑など。

そういう歴史を学ぶツアーもたくさんあるようで、集荷場に7~8分くらいいただけでも修学旅行の他に、高齢者中心の大人のツアーも次々に入ってきた。


あと、英語の案内がなくて、ポーランド語とヘブライ語だけしか案内がないところもままある。なので、Google翻訳などでバッテリーを結構使う。まさにこういうことがあるだろうと思って、モバイルバッテリーを日本から持ってきていたのだが、ホテルに置いてきてしまった。まったく。


<ミラ18>

さらにユダヤ人博物館に歩いて行く途中にミラ18という遺跡があった。入場無料。

ここはワルシャワの中では珍しく、過去の遺物「そのもの」の展示。

ワルシャワゲットー蜂起の際のゲットー住民側の司令部になった地下壕の跡地らしい。地下壕の壁が残っていて、「ここに司令部だった」みたいな簡易的な説明がある。