2010年8月22日日曜日

人質カノン (文春文庫) [文庫] 宮部 みゆき (著)



宮部みゆきの短編集。
300ページほどの文庫で、7編入っています。

「いじめ」が絡んだ話が多い。1993~1995年発表の作品を集めているので、その時代柄そうなったのか。
それから、結婚を考えていた男に捨てられ、復習や自殺を考える女性の話がちらほら。怖いですねえ。さすが女性作家。

短編ということもあって、話の展開で驚くようなものは無いです。ある出来事を経て、登場人物の心が変化していく様子を描く、という話が多かったです。


<その他、面白かったことメモ>
・ これという目的もなく大学へ行こうという男子はみんな経済学部
・ 世の中なんて、他人を平気で犠牲にする奴が大手を振って生き延びる
・ (いじめられている子の)連中と僕とは違う、という自信が、火に油を注いでいる

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