2025年12月11日木曜日

【節約詳細02】 世界が縮む

節約生活の感想(上記エントリ)の続きです。

【節約詳細01】 読み筋をガシガシに固めてはいけない


今回は以下の話をします。

2.世界が縮む

3.金があればやりたいことは普通にある

4.ドーパミン問題

5.やりきった感出しにくい


ーーー

2.世界が縮む


・ 読めることしかしない弊害

コスパが見える活動しかしない結果、長期的が視野も無くなる。遠い未来になるほどコスパなど読み切れないので、短期的なメリットばかり考えてしまう。いわゆる「急ではないが大事なこと」に目が向かなくなる。


・ 自分を拡張することへの躊躇

自分を拡張する事に金を使うのに躊躇する。旅以外にも、例えば新しいテクノロジーを試すとか、本を買うとか、遠方の人と会うとか。

金を使う前に投資効果を検討するのは良いことだとは思う一方、明確に予算がついていないことには、簡単に金を使えない。基本的に全部予算管理して投資効果分析の上で動くので、フットワークが重くなる。

自分への投資という一番効果が高い(と思いたい)投資をためらってしまう。


・ 運用保守フェーズ

言い方を変えると、節約生活=運用保守フェーズ。

予定調和の外に出てやりたいことをやる人生ではなくなる。

まだ新規開発を止めて良い時期では無い。


・ 発散系アクティビティと相性悪い

さらに言い換えると、節約というのは、頭の使い方としては収束系。私はこれは得意なのだが、発散系アクティビティとは相性悪い。頭がどんどん収束方向に動いてしまう。


結論としては、節約ばかりでは自分の(環)世界が縮む。


3.金があればやりたいことは普通にある


現代社会で「金を使わない範囲で楽しむ」というのは現実的には厳しい。実際問題金はいる。顕示的消費とかはまあまあ無くなってきたような気はするけど、やはり金はある方が良い。

人生の最後はそのような「欲望全落とし」でもいいかもしれないけど、若いうちにそれでは人生の満足度が下がりそう。


言い方を変えると、昔ほどは体力が無いとは言いながらも、今なら有り余る富があればやりたいことはまだある(その体力・気力・頭の働き、感性がまだある)。バケットリストを見直している話(※1)を何度か書いたが、改めて考えても、行きたい場所、食べたいもの、やってみたいことはまだまだある気がする。

節約生活は、「無理」というよりは、そればかりやるには私には「まだ早い」とも言えるかも。

人生の中で新しいことに興味関心を持って動けるフェーズは当然期限がある。そのつもりで動いていきたい。


4.ドーパミン問題


コスパ高く楽しもうとすると、安いドーパミン源、例えばYouTube、Netflix、SNSなどに行動が流れやすくなる。

今はそれで楽しめるから良いじゃん、というかそれこそがコスパ高く楽しむコツじゃん、と言う論調もあるが、私は今のところ人生をこれで埋め尽くして良いとは思わなかった。

実際、旅の情報をYoutubeで仕入れ始めたとき、調べているうちに調査に必要の無い旅動画を次々に追ってしまった。頭の片隅では正直自分がどうかしていると思った。こんなに動画にハマるとは思わなかった。ドーパミン中毒は危険。「Youtubeがあるから金が無くても楽しめる」論は、「アルコールやドラッグが安く手に入るから楽しめる」と言っているのと同じレベルの感ある。

これもあり(あとはインプットはもう十分と思ったのもあり)、最後の旅の前はYoutubeを丸ごとブロックした。


しかし、ドーパミンを全否定してはいけない。ドーパミンが行動力・ひいては人生のドライバーでもあるんだから。やりたいことは追っても良い。でも何を追うかは意識的に決める方が良い。今追い求めるのはYoutubeやNetflixでは無いだろうと思った。


少し別の話になるが、もう一つFIREを想定した時ドーパミン問題が出ると思ったのは、市況が気になること。市況・株価というのも気にし始めると際限が無い。株価のチェックでドーパミン中毒になってしまう。


5.やりきった感出しにくい

旅で「やりきった感出るまでやるからこそ次に行ける」といった話を書いたが、毎日節約では、毎日やりきった感出しにくい。現実的にはやりきった感を出すには金があるほうがいい。金を使えば自分をブースト出来る。

節約生活では、毎日何が出るかわかりきった60~70点くらいの満足度のアクティビティで埋め尽くすことになりがち。わかりきった70点の活動は、毎日やっていればさらに摩耗する。ミラノ風ドリアや牛丼は時々食べたら70点の満足度はあるが、毎日交互に食べたら1年後には50点くらいになるだろう。


逆に言うと、ここで書いた2~5あたりを解決できるなら節約生活だって悪くないという気もする。その解決方法が今のところ無い、というのが結論だが。


今回はここまで。


ーーー

※1)

バケットリストを見直す話。例えば以下。

【1年間まとめ04 旅】 「行きたい場所」という名の欲望

0 件のコメント: