2023年12月1日金曜日

【メキシコシティD4-3】 コロニアル建築の虚しさ(ソカロ/メトロポリタン大聖堂)

革命記念塔

革命記念塔前の広場

ソカロ

メキシコのコロニアル建築の代表格
メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂


昼食の後、メトロバスに乗り革命記念塔へ行きました。
何かイベントをやっていたようで、広場や博物館には入れなかったので写真だけとってスルー。

次はさらにメトロに乗りソカロへ。
こっちの広場は、日曜は入れなかったけど、今日(水曜)は入れました。
広場に入ってみて気づいたけど、この場所は360度コロニアル建築に囲まれているんですね。非常に豪華な場所ではあります。
しかし、ここまでの観光で、メキシコはスペイン(後はアメリカってのもあるけど)に侵略された歴史に対する恨み辛みもあると分かったので、コロニアル建築は負の歴史遺産にしか見えませんでした。
例えば、一番のランドマークともいえるメトロポリタン大聖堂。
非常に立派で、中も厳かなんですが、これはコルテス(スペイン)の軍団がアステカ文明の大神殿を破壊してその跡地に建てたそうです。
そう聞くと、なんか逆に価値のないものに感じます。ここにアステカの大神殿が残っていたらどんなに良かったか。
ソカロの周りにあるコロニアル建築の大聖堂・宮殿等は全部そうらしいので、見た目のすごさとは裏腹に、なんか薄ら寒い気持ちになります。
まあ、大聖堂には椅子がいっぱいあって、ゆっくり休憩できたのは良かったです。
さて、事前勉強に加えて現地を見たからだんだんわかってきたことが色々あります(以下)

(1)
ベトナムも、欧米列強から次々にこねくり回されてボロボロになった歴史でしたが、メキシコはもっとひどい。アメリカ大陸はアジアよりヨーロッパに近いから、より支配力・影響力が大きかったのでしょう。
ただ、メキシコは独立したときの主体がもう混血中心であり、元々のアイデンティティとかは希薄で、「欧米から独立を勝ち取った」「スペイン(アメリカ)ふざけんな」感は少ないです。アジアと比べると、ラテンアメリカは全部そういう傾向っぽいですね。
インドシナも、欧米列強にボロボロにはされたけど、もともと住んでいた人たちが主体で独立しているから、アイデンティティも維持している感じがします。

(2)
この大聖堂・宮殿って、ヨーロッパにあるのと遜色ない思います。
人数としては少ないコンキスタドール・入植者が、現地の大量のマンパワーを動員してこれをやってしまうということは、やはり銃・病原菌・鉄みたいなマンパワー以外のファクターが大いに働いたってことが実感できました。

(3)
ラテンアメリカが総じて治安が悪いのは、一度スペイン・ポルトガルが支配したあと引き上げるとき、全く民主的な手続きを経ずに、地元の有力者(時に超絶腐敗している)に権力が戻ったのが原因だということ。
元締めが腐敗しているから、警察も腐敗するし、貧困が固定化するし、暴力で欲しいものを得るみたいなのが当然になってくる、ということ。
ですね。

ーーー
追記)
様々なYoutubeを見ても、コンキスタドールの話とか一切出てこない。
もちろんYoutuberさんは撮れ高を重視しており、それが仕事なんだから正しいんでしょうが、メキシコに行ってコンキスタドールの話にたどり着かないようでは、私にとっては全く意味が無い旅になる。
まあ、私も写真は撮りますが、撮れ高やインスタ映えに振り回されない、自分の旅をしていきたい。SNSの「いいね」や、収益に囚われて、自分の興味関心が深堀出来ないような旅にはならないように。

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