2016年11月19日土曜日

一人で生きるのは多くの人にとって納得解? - ジャック・リーチャー



姫路の映画館で「ジャック・リーチャー」見た。
元軍人で、今は組織に属さず生きる、ジャック・リーチャーが主人公(本作をみる限りでは何で生計を立てているかは不明)
そういえば、最近読んだ「岳」も「一人で生きたってOK」というメッセージを発したていた。
最近こういうメッセージによくあたる。
時代のせいなのか、偶然なのか。
実際独身者が増えているからこそ、こういう作品が作られ支持されるというところは絶対あるだろう。
一人でいるのがすごく幸せという人は実は多くないかもしれないけど、いろんなことを考慮すると、一人で生きることは多くの人にとって納得解ではあるのだとは思う。

ヒロイン二人との距離感がなかなか良かったな。
距離が縮まったり離れたりで。

昔は、最後バシっと結婚するなり、恋愛が成就するなり、仲が悪かった親子が和解するような、わかりやすい映画が多かったような気がするが、今は人間関係が不安定で流動的で、最後も曖昧な感じで終わるという話が多くなっている(と思う)。
これもきっと現実の人間関係を反映しているんでしょう。
みんなが同じ価値観で「最後は結婚」と思っていれば恋愛関係もそのゴールに向かっていく(失敗して破局というのもあるけど、いずれにしてもゴールにたどり着くかつかないかはわかりやすい)けれど、みんなが多様な価値観を持っていれば、ゴールも決まらないから、関係性も曖昧なままということも多くなる。
人の生き方が多様になれば、人間関係も多様になるし、当然見る側もそれを求める。
いまどき、最後結婚してめでたしめでたし、逆にしっくりこないのかも。

ただ、価値観が多様になったとは言え、自分の価値観を実際に体現して生きるには、能力がいる。
ジャック・リーチャーも無敵の男だからこそ「俺は一匹狼だ」とかほざけるけど、能力なかったら「一匹狼」とか言われても「バカか?」って感じですよね。
なので、好きなように生きたかったら、それができるだけの能力は何が何でも手に入れなきゃいけないんですね。

ま、あくまで映画だし、ジャック・リーチャーの話のメインテーマはそこじゃなくてアクション・サスペンスなんですが、そんなことを思いました。
いろいろ書いたけど、映画のおもしろさは「まあまあ」でございます。

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