2009年3月12日木曜日

ネクスト・ソサイエティ

ドラッカーこんなに面白かったっけ。
学生の頃2冊くらい読んで、その頃「有名な割にはどってことないな」と思っていたが、私が価値が分かっていなかっただけかも。
これはものすごくおもしろかった!
昔の先入観のせいで、会社員になってから4年間もドラッカーを敬遠していた。失敗した。

ドラッカーと言えばマネジメント論が有名かもしれないが、この本はいろんなことが書いてある。
政府にも、企業にも、NPOにも言及する。
社会にも、政治にも、経済にも言及する。
欧米にも、アジアにも、新興国にも言及する。
統計データも使うし、質的データも使う。

これだけ幅広く見た上で、次の時代を予測していくものなのね。
しかも「自信を持って予測できることは、未来は予測しがたい方向に変化するということだけである」などと言っている。
社会を変える可能性のある数々の原動力のうちの一つに過剰反応して、「次はこうなる!」などと言うのが恥ずかしい。
しばらくはドラッカー攻めてみようかな。

このほか、
「(多くのNPOが)意図さえよければ、山をも動かせると思っている」
「(社会心理的に)日本は製造業の地位変化を受け入れる準備ができていない」
ってあたりが面白かった。


・・・・・・・・・・・・・・・2009/03/31追記
製造業の人口比率(日本は労働力人口の3割が製造業に従事しているが、アメリカは15パーセント以下)など数字とともに構造を説明しているところがあった。
どんな構造が適正かなどは分からないが、とにかくこの社会・経済構造では今の状況に耐えられそうにないなという印象。
きっと大和久から抜本的に変わるのには期待できないだろうから、きっとしわ寄せは個人単位に来るのだろう。
たぶん、昔ながらのわかりやすい仕事をする人がどんどん少なくなるに違いない。

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