2013年3月15日金曜日

歴史を捉え直す「銃・病原菌・鉄-(上)(ジャレド・ダイアモンド)」


世界の歴史の中で、支配者と被支配者を分けた3大ファクター(というか武器)は、銃・病原菌・鉄である。
と言っています。
もっと言うと、西洋人が世界中を支配出来たのは、銃・病原菌・鉄を持っていたからだということです。

銃・鉄があれば他国を支配しやすいというのは分かりやすいですが、「病原菌」とはどういうことか。
農耕が発達すると、人々が密集することが可能になる。
人が密集すると、病原菌が蔓延することがしばしばおこる。
それで人が大量に死ぬこともあるが、これを繰り返しているうちに、体内に病原菌を保持した病原菌に強い人間が出来上がる。
その人たちが、他国に進出すると、進出された国はその病原菌で壊滅的打撃を受ける。
ということです。

実際は、この三大ファクター以外の細かいファクターも取り上げて話が進んでいきます。

歴史を色んな角度から捉えるというのはいいですね。
「いかにもビジネス」という感じの本は飽きてきたので、かわりに、本書のように、歴史の捉え方が面白い本をどんどん読んでいくのもアリかなと思いました。
色んな角度から捉えるからこそ、歴史から学べます。
年号を覚えるだけでは歴史を学ぶことは出来ても、歴史から学ぶのは難しいです。
(ただ、高校までの、年号等を覚えまくる歴史勉強が無意味だとは思いませんよ。あの知識があるからこそ、本屋で適当に手に取った歴史の本もそれなりに読める訳なので)

現代の個人のための、「銃・病原菌・鉄」はなんだろう。
「金・行動力・勇気」かな。
いや、これは、単純に俺が欲しいものか・・・

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この重厚な内容を、文庫で読めるようになったのはありがたいです。
しばらく、通勤中読んでいました。
この後は下巻に行かず、最近文庫化された「文明崩壊」の上に手を出そうかな。

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