先日、
騎士団長殺しの記事を書きましたが、さらに続きです。
騎士団長殺しで気になったフレーズなどを、メモっておきました。
多少カテゴライズして、最近読んだタレブ・角幡唯介氏との共通点も感じたので、書いておきました。
(あまりカテゴライズしすぎるのも本著の趣旨に反しているような気はしますが)
個人的なメモですが、ご興味がある方はどうぞ。
<自分の意志・能力を越えた事態>
・ そうしなければならなかった
・ まずこの案件を片付けてしまわないことには、何ごとによらず先に進められそうにない
・ 世の中には、偽装した祝福もあるし、その逆のものもある
・ 大胆な転換が必要とされる時期が来たら、素早くその尻尾をつかまなくてはならない
・ 自分一人だけでは処理しきれないとき、誰かに相談する必要がある
・ 質問はすべて繰り返しにすぎず回答はゼロのままだ
・ 私が人生を単純化しようとすればするほど、ものごとはますますあるべき脈絡を失っていく
※ ものごと全てを意志で決められるわけではないという話は、「冒険も結婚も事態である。事態に飲み込まれながら物事が決まっていく」とする角幡唯介氏の話と共通しているなと思いました。
<生成>
・ これはただの始まりにすぎないのではないか
・ 時間というものを信用しなくてはならない
・ むしろ失ってきたもの、今は手にしていないものによって前に動かされている
・ 私はもう後に引き返すことができなくなっていた
・ 時間が奪っていくものもあれば、時間が与えてくれるものもある
・ そこには少なからざる犠牲と、厳しい試練が伴うことになる。犠牲を払うのはイデアであり、試練を受けるのは諸君だ。
・ このほかに方法は一つもあらない。贅沢を言っている余地はあらないのだよ。
・ わたしの役目はおまえを向こう岸に渡してあげることだ。それより先のことはわたしの職分ではない。
・ 血は流されなくてはならない
・ 現実の世界にそのまま永続する姿かたちなんて何ひとつない
・ 物事を中途半端にやめるわけにはいかない
※ 人生は、固定的なものではなく、絶えず揺れ動いていて、何かを失うから何かを得る。得続けることはできない。トレードオフ。この動体を味方にしなくてはいけない・・・というニーチェ的価値観。これも角幡氏が(ニーチェを引用しつつ)そんなことを言っていたのを思い出しました。
<現実と認識>
・ 自分が昨日おこなった仕事を、今日の新たな目で評価しなおす
・ 昼の光の下ではものごとはまた違って見える
・ 物事の良い面をみるようにしろ
・ 目に見えるものが現実だ。判断はあとですればよろしい。
・ しっかりと目を開けていても見落としていることがたくさんありそうだ
・ 私の視野にはきっと生まれつきの盲点のようなものがあるに違いない
・ 客観が主観を凌駕するとは限らない
・ 真実とはすなはち表彰のことであり、表彰とはすなはち真実のことだ。そこにある表象をそのままぐいと飲みこんでしまうのが一番だ。そこには理屈も真実もない
・ ザルを水に浮かべることは、なにびとにもかなわない
・ 私はこうして実物を手にしているのだ。そのうえどうして比喩なんてものが必要とされるのだろう?
・ 記憶はいくらでも再構成される。その時見たものを書き留めておくのには意味がある
・ 床に落としてみて、割れた方が卵だ
・ あれではとてもイルカになれない(全てを論理で結び付けようとする思考の働きから逃れられない、という意味か)
・ この人生にはうまく説明のつかないことがいくつもある。また、説明すべきではないこともいくつかある。とくに説明しまうといちばん大事なものが失われてしまう場合には。
・ 晴れて自由の身になった。せっかくだから、そろそろ何かひとつくらいバカげたことをしたっていいんじゃないか
・ いつだって筋の通ったことをしている。たまにはそういう抑制を解いたほうがいいんじゃないか?
※ 認識は間違える。後付けの説明は欺瞞である、といのはタレブ的だなと思いました。
現実は無限に複雑で、後から論理で説明するといろいろ抜け落ちるし、その抜け落ちた部分からブラック・スワンが登場するのです。
・・・・・・
ここから先は、タレブ・角幡氏関係なく、私が気になったフレーズなどのメモです。
<石室>
・ 石室を開けたことで何かを得たはず
・ 「考える」という行為そのものに飲み込まれてしまった
・ (石室の中に)これ以上いるのは危険すぎる
・ 壁はもともと人を護るために作られたものだが、高い強固な壁は人を無力にする
<好奇心>
・ 好奇心というのは常にリスクを含んでいる
・ 好奇心には金がかかる
<他>
・ よし、今が時だ
・ ぼくは昔からだいたい同じようなことをしてきた
・ いつまでこんなことを続けていたところでどこにもたどり着けない
・ 山の中で立ち往生しているよりは流れに流される方が気が利いている
・ 文明の利器が働かないときは、太鼓と猿による通信を試してみるのも良いかもしれない
・ 人には知らないでいたほうが良いこともある
・ それは私が今ここで、何とかしなければいけないことなのだ
・ 諸君はいったい何なのだ?と問われたら随分戸惑うだろう
・ 正しい色を作るのには時間がかかる
・ その返答は先延ばしにしろ
・ そろそろここを引き上げた方がいい
・ ものごとから不自然な要素を取り払え
・ 宿痾。治しようもないろくでもない体質的傾向
・ 深い森の中からようやく抜け出そうとしているみたいだ。その流れを大切にしたほうがいいぜ。
・ 私はここのところ、見当違いなことばかりしているみたいだ。
・ 私の筋肉は自分でも気づかないうちに、あちこちで固くなっていたのかもしれない
・ 官僚制システムでは、いったん何かを決めてしまうと、変更することがほとんど不可能になる
・ 人の首をはねるのに慣れる人間も少なからずいる
・ 我々は時間と空間と蓋然性に縛られて生きている。上下四方を固い壁に囲まれて生きているようなものなのだ。
・ 私は普通の人間ですと自己申告するような人間を信用してはいけない
・ それで、その話のポイントは何なんだ?
・ メタファー通路で順序を誤れば、とんでもないところに行き着く
・ 思考は暗闇の中で、意味を欠いた方向に際限なく伸びていった。あるいは方向性のない方向に、というべきか。
・ 道を決めるのはあなたご自身です。
・ 心をしっかり繋ぎ止めなさい。心をふらふらさせたら、二重メタファーの餌食になってしまう。
・ まったく正しいこととか、まったく正しくないことなんて、果たしてこの世界に存在するのか
・ よく耳を澄ませ、よく目をこらし、心をなるたけ鋭くしておく。それしか道はあらない。
・ 勇気がある、賢い人でなければならない
・ 演技をがんばってやり通すしかない
・ 荒ぶる荒野に身を置いても、どこかに私を導いてくれるものがいる