2011年8月18日木曜日

読み始め - 「戦略の形成」

戦略の形成〈上〉―支配者、国家、戦争 [単行本]
ウィリアムソン マーレー (著), アルヴィン バーンスタイン (著), マクレガー ノックス (著), 石津 朋之 (翻訳), 永末 聡 (翻訳), 歴史と戦争研究会 (翻訳)


サブタイトルにあるように、国家・戦争レベルでの「戦略」をめぐる論文が多数掲載されている本。
読み始めたばかりですが、読み始めた理由を2つほど書いておきます。

1.「戦略」論から得られるものがあるはず
戦争というのはある意味プライスレスな行為で、国が採算度外視でそこに最高の頭脳を投入しているはず。従ってそこで蓄積された見地はきっとかなりハイレベルなものであるはず。
という予想から、戦略論(同じ理由から戦術レベルの本も)読んでみたいと思っていました。
まずは、Amazonで調べてい面白そうと思った本書から手に取りました。

2.多少難しい本を読みたい
大学院を卒業してゼミが無くなってから、好きな本を読めるようになりました。
そして気付いたら、読みやすくすぐ行動に移せる本ばかり読んでいる私。
行動に移せる本を読むのはサラリーマンの務めだとは思いますが、時に意識して頭に負荷をかけないと難しい本を読めなくなりそうと思い、論文集という体裁のこの本を選びました。

基本的には論文が扱っている年代順に掲載されているため、最近のものほど後に載っています。私は近代戦略について主に知りたかったので、下巻から読むべきでした。
若干失敗したと思いつつも、上巻の第1章「はじめに」だけでも面白いです。
「戦略」で考慮しなくてはいけないことが膨大であることがまずわかります。例えば、国家の規模、地理、歴史、イデオロギー、宗教、文化、経済、政治組織、軍事組織など。
この膨大さから、誰もすべてを把握して決断など下せないといったことも書かれています。これって、企業の戦略も同じですね。多分。
本書内では、第二次世界大戦前のヨーロッパを例に挙げて、当時のイギリス、フランス、ロシアいずれもナチスのイデオロギーとヒトラーの行動をとらえ損ねていたといった例から、環境(自分自身も)を全て把握したうえできれいな戦略を立てられることなど歴史上ありえないということが書かれています。

なかなか良さそうな本。
読み進めてよりシェアしたいと思うことがあればまた続編書きます。

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