2012年10月18日木曜日

みんな不安に思っている? ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 (リンダ・グラットン)




未来の働き方について書いてある本です。
著者はビジネススクールの教授。

このような、堅めで分厚い本が平積みになって本屋に置いてあるということは、きっとみんな未来の働き方について考えたいのでしょう。
私もそうです。最近、私の勤め先が会社再編していることもあって特に。


本書の結論としては、今後働き方について、次の3つのシフトを覚悟しろ、としています。

1.ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
検索技術により浅い情報にアクセスしやすくなった時代では、ゼネラリストの価値はますます下がる。従って、特別な付加価値をつけられる人間「スペシャリスト」になる必要がある。
しかしこの生き方には、自分の専門性を磨くために、大量の労力と時間を投資する決意が必要だ。

2.孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ
仕事のアイデアを活性化するため、そして自己を再生するためにもコミュニティを作ることが重要だ。
これには、SNSなどインターネットが役に立つ。

3.大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ
金と消費が好きであるということがどういうことなのか、考え直す価値がある。金を稼ぐことだけではなく、自分自身・家族、社会全体のことを考えて仕事をきめて良いし、そのほうが幸せかもしれない。



読んでいるときは面白かったのでまとめてみたのですが、結論自体はわりと普通でした。

これをもとに自分自身のシミュレーションをしたり、アクションをとりださないと、あまり意味がなさそうです。
その点、この本は事例やシミュレーションが出てくるのが良いです。他人のシミュレーションは、自分自身がシミュレーションをするときに役立ちます。
どんなことが起こりうるか、考えられるパターンを仕入れたい人はどうぞ。


しかし、このような、未来について書いてある本いずれにも言えることですが、どこからどこまで本当かわかったものではありません。
ありそうな考えと、ありそうにない考えは、自分の中で整理して持っておかないと、今後も入ってくるであろう様々な情報に振り回されそうです。

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