2012年10月12日金曜日

手で触れて、体験したことしかわからない

油圧ショベル

僕は<中略>生身の身体を通してしか、手に触れることのできる材料を通してしか、物事を明確に認識することのできない人間である。
(村上春樹)

上司の計らいで、建設機械に乗る機会を頂きました。
これは私にとってはかなり良い体験でした。
乗ったのは2種類。「油圧ショベル(上記写真)」と、「ホイールローダー(下記イラスト)」です。

私は、建設機械メーカーでERP導入プロジェクトをしているので、仕事で建設機械の生産についてあれこれ話します。

もちろん、乗ったことが無くても、勉強しながら何とか仕事を進めることは出来ます(これまでそうしていたわけだし)。
しかし、具体的な体験をいっぱい持っているほうが、間違いなくうまく進められます。
(この点、「実際にコーディングしないとわかるようにならない」という、IT(前職場)の世界で言われていること同じでした。というより、職場に限らず同じなのだろうと思います)
今回実際に乗ったことで、うんと建設機械が身近なものになりました。


勉強したので、主な部品の機能と名前は覚えていました。
しかし、実際に各パーツを動かして(油圧ショベルの場合、掘削のために動かせる関節が3か所ある)、土を掘ったり、堅い部分を掘ろうとして機械が異音を出したり、アームを下ろしすぎて機体前方が浮いたり、動かし方が雑で土砂がこぼれたりする・・・というのは、お勉強とは全く別の体験です。

文字を読む勉強だけで、情報が頭にガンガン入って、イメージがわきまくる人はそれで良いのかもしれませんが、私は冒頭に引用した村上春樹と同様、具体的な経験と結びついていない知識はあまり頭に入らないほうです。
その意味で、体験というのは、頭に知識を入れるためのフックになるので、すごく重要です。

勉強というのは、「やり始めたらハマる」というところがあって、なんか惰性で続いてしまうことがあります。
私は良くも悪くもハマります。
しかし、折に触れ知識と体験を結び付けて、お勉強野郎にならないようにすることが必要ですね。


ホイールローダー


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