2012年10月26日金曜日

目的が曖昧だと引き際がわからなくなる 「失敗の本質(野中郁次郎ほか)」



結構前ですが、読みました。
日本軍が失敗した6つの戦闘を事例として分析し、教訓をとりだしています。
その6つは・・・

  • ノモハン事件
  • ミッドウェー海戦
  • ガダルカナル作戦
  • インパール作戦
  • レイテ海戦
  • 沖縄戦

です。

以前のエントリ


<読書感想> 現時点今年最高の1冊! - 戦略の本質 (野中郁次郎 他) 

で紹介した本の姉妹編です。(「失敗の本質」の方が先。つまり姉本?)


「戦略の本質」は成功事例の分析で、「失敗の本質」は失敗事例の分析。
どちらもとても面白いのですが、成功要因は「後から何とでもいえる」という思いがぬぐえません。それと比べると、失敗のパターンをとりだして戒めている本書のほうが利用価値は高そうです。

面白かったこと1点だけ抜き出します。
それは、

「目的が曖昧だと引き際が分からなくなる」

という話。

日本軍の中で、目的の共有がされておらず、どこまでやればよいのか、グダグダになっている様子が幾つか描かれています。

・ 敵艦隊を攻撃するのか、島をとるのか曖昧なまま始めたミッドウェー海戦
・ 持久戦(現地案)なのか、総攻撃をかける(大本営案)のか、曖昧なまま遂行した沖縄戦

等です。

これは、日本人の精神性なのでしょうか?
私もそういうところがあるんですよねえ・・・
つまり、私自身も、目的が曖昧になった活動を続けてしまうという傾向があります。
始めは目的が明確なのですが、やっているうちにだんだん目的が曖昧になる、ということが多いような気がします。
元々の目的が達成できない状況になっても、別の効用が出てきたりして、特に苦しくもなく続くことってあるんですよ根絵。

こういうのって、意図せず身についてしまうので、定期レビューをしないといけないのかと昔は思っていましたが、うまく定期レビューを埋め込めたためしがありません。
というか、定期レビューという活動も徐々に目的を失う可能性ありますよね。レビュー内容も陳腐化するし。
そのような「タスクを埋め込む」的な、自分を機械のように扱う考え方ではなく、自分の直感が働くようなコンディションを作るほうが、その時その時にあった活動が出来て良いのかもしれないです。


話が若干飛躍してしまいました。
以上です。

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この「失敗の本質」、思うところがありすぎて、感想をしばらく書けずにいました。
で、だいぶ忘れたころにもう一度トライしたらなんとか書けました。ある文章を書ける時期/書けない時期ってありますよね。

尚、もちろん仕事ではそんな悠長なことは言いません。調子が悪かろうが無理やり期日までに書きますよ。

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