球磨(くま)焼酎 |
一文字ぐるぐる |
からし蓮根 |
馬肉盛り合わせ |
たてがみ |
ふたえご |
霜降り |
ハツ |
ユッケ |
ホルモン煮込み |
一回ホテルにチェックインし荷物を置いた。ホテルの話はまた後で。
ひとまず夕食をとるべく外に出てみた。ホテルの目の前は、かなり立派な、道幅の広いアーケード街。これほど道幅が広いのはなかなか見ない。仙台のよりも広いのでは。
この辺りは多分現地の人が楽しむ場所のようで、あまり観光客を意識していそうな郷土料理屋が無い。
<からし蓮根・一文字ぐるぐる・球磨焼酎>
少しアーケードから離れたところに、郷土料理の店を見つけた。
美味しんぼに登場した、からし蓮根、一文字ぐるぐる、球磨焼酎が全部メニューにあるという基準で選んだ。
食べたものは以下。
・ からし蓮根
蓮根の穴に辛子が詰まっているというエッジが効いた郷土料理。
まず一口目、温かい(というかアツアツ)ことに驚いた。
基本的に揚げ物であり、温かい状態で食べるものだというのをまず知らなかった。
以前、弁当に入っていたものを少し食べたことがあるが、それはひんやりしていた。
そしてとにかくかなり辛い(その後冷めてくれば多少は軽減された)。
蓮根も立派なものでからしもどっさり詰まっている。
こんなに辛いものとは知らなかった。人を選ぶ名産品。後半は悪いけど辛子をどかして食べた。
店員さんが話しかけてきて「かなり辛いですよね、私はあまり食べません」とのこと。
この辛さ、実際地元の人はどのくらい食べるのか気になる。
・ 一文字(ひともじ)グルグル
ネギをネギで巻いてあるという、またもやエッジが効いた郷土料理。「ひともじ」というのがネギのことらしい。
酢味噌がかけてある。正直私は酢味噌というものがあまり好きではないので、ちょっときつかった。申し訳ないけど酢味噌も結構どかして食べた。
・ 球磨(くま)焼酎
飲んだのは、武者がえし、川辺、白(金)。
全部水割りで飲んだ。焼酎の味はよく分からないので感想省略。別府の時と違って、しっかり濃かった。
あと、美味しんぼ関係なく食べたのは以下。
<馬肉>
・ 馬肉の刺身盛り合わせ5点3,600円
- 赤身
ベーシックな赤身。普通に美味しい。
- たてがみ
脂の塊。赤身の部分がなく、全てが脂。これは一種の珍味というか、なかなか癖が強い食べ物。
- ふたえご
馬のバラらしい。脂が乗っていて普通に美味しい。
-
霜降り
ふたえご同様脂が乗っていて普通に美味しい。
- 馬ハツ
淡白な味で、そんなに癖はない。
食べた中では、霜降りとフタエゴが美味い。
たてがみのような、癖の強い部位も体験としては良いが、味としてバランスが良く普通においしいのは、脂と赤身のバランスが良い部位だと思う。
九州醤油の力も結構大きい。自宅でも九州醤油があったら食卓に広がりが出るのではと思って探したのだが、近くのスーパーには売ってなかった。どこか物産展で探してみようかな。
・ 馬肉ユッケ
美味しいけど、味が濃いので、「馬肉がどういう味か知りたい」みたいな場合はこれではなく、上記のような刺身の盛り合わせとかのほうが良さそう。
ユッケの定義があまり分かってなかったのだが、焼き肉のタレで和えた生肉ということか。韓国風タルタルだな(※1)。
・ 馬のホルモン煮込み
味噌味。具は、馬のホルモン、ネギ、大根、人参。
普通においしかったけど、正直私の舌では牛との違いは分からなかった。「牛のホルモンです」と言われても普通に信じるだろう。普段からホルモン系を食べ慣れていれば分かるのかな。
からし蓮根が辛すぎて、この辺りでもう焼酎を3杯も飲んでいるから、全体的に味がよく分からなくもなってきている。
食べ物の味に集中したいときは、正直酒を飲みたくないのだが、酒を飲まずに席を占拠するのがウェルカムで無い料理屋もあるから、なかなか難しい。
特に今回食べたようなものは、お一人様ウェルカムの定食屋では食べられないようなものばかりなので仕方ない。
それにしても、これが馬の肉か。
牛、豚、鶏などは思考停止で食べてしまうが、食べ慣れない動物だと、食べる時になんとなく生きている姿を想像してしまい、複雑な気持ちになる。
(馬は初めて食べたわけではないのでまだ良いけど、ハンガリーでうさぎを食べた時は、結構複雑な気持ちだった)
あともう1つ付け加えておくと、馬肉はもちろん美味しかったけど、牛、豚、鶏などと比べて上とか下とか、そういうのは当然ない。
市場価値が高低と、食材としての優劣は全然関係が無い。これからも様々な食べ物(今まで食べたことない動物の肉を含む)を食べてみたいとは思うけど、普段は鶏とか豚とか安いのを中心に食べておけば十分と思った。
全部で8,430円。全体的には値段は高いけど、体験としては良かった。
とにかく、からし蓮根、一文字ぐるぐるを食べ、球磨焼酎を飲めたのは、20代前半まで「美味しんぼ(※2)」をバイブルとしていた私としては非常に満足した。
到着日に1食食べただけだが、正直これだけでも熊本に来た価値はあった。
1つの店で食べ過ぎた感もあるのだが、ここ数年で学んだことは、旅行中「良い」と思った店では気になる料理は多少頑張っても食べるのは全然あり、ということ。毎日毎日「当たり」の気に入る店に巡り会えるとは限らないので。
※1)
韓国に行ったとき食べたものがあまり良い印象が無かったせいか、無意識に韓国料理をあまり食べてこなかったので、韓国料理が私の中の空白地帯になっている。意識的に色々食べてみたくなった。
※2)
美味しんぼの3巻で、山岡にからし蓮根と一文字ぐるぐるを食べさせてもらったことで、議員が新聞社に機密情報を漏らしてしまうという印象的な話がある。
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