2012年12月29日土曜日

2012年読んだ本ベスト12

振り返ると、今年は、2度資格試験に集中したため、あまり本を読めていません。
資格試験での成果はありましたが、その分時間は使ってしまっていたんだなあ・・・
というのが振り返った感想です。


ではランキング。リンク先は、私がこのブログで描いた感想です。

1.戦略の本質 (野中郁次郎 他)


2.失敗の本質 (野中郁次郎 他)


3.永遠の0


4.キングダム(漫画)


5.宇宙兄弟(漫画)


6.昭和史 1926-1945(半藤一利)


7.夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです(村上 春樹)


8.フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる(築山 節)


9.国際会計検定BATIC SUBJECT1 完全攻略テキスト&問題集

10.旅のラゴス(筒井 康隆)


11.極北 (マーセル・セロー (著), 村上 春樹 (翻訳) )


12.職業は武装解除(瀬谷ルミ子)



1,2,3,4,6,12位が戦争系の本です。
ここまで戦争に興味があったわけではないのですが、戦争の本はどうしても心に残り、上位を占めてしまいました。
バリエーション少ないランキングになったので、ベスト10ではなく12にしてみました。

来年も資格試験の予定多数ありますが、いろんな本を読みます。
量もさることながら、バリエーションを意識します!

2012年11月28日水曜日

"キャリアデザイン"など出来るわけがない - 「やりたい仕事」病(榎本 博明)




最近の学生が受けている「キャリアデザイン(笑)」教育の怪しさについて、心理学者が書いた本です。

要約と感想を書きます。


1.要約

全体として、「キャリア教育」で思ったほど幸せになれない構造を描いています。

(1) 学生の頃
最近の学生は「キャリア教育」なるものを受けている。ここでは、自分がやりたいことを明確にし、それに従ったキャリアデザインを作るよう指導されている。それは企業の採用面接でキャリアについて問われるからである。

(2) 就職してから
学生の頃描いたキャリア通りの仕事を与えられることはほとんどない(企業は学生にキャリアについて問うにもかかわらず)。日本はそういう社会ではないし、学生の頃のイメージというのは貧困だからである。
しかし、キャリア教育を受けた世代は、描いたキャリアと目の前の仕事の関係が見いだせないことに困惑し、目の前の仕事に集中できなくなる

(3) 結論
そもそも、今の変化の激しい時代、キャリアデザインなど出来るものではないので、目の前の仕事の集中しなさい。
そうすることで、出来ることが増える。
出来ることが増えると、違った景色が見える。


2.感想

「キャリアについて無計画で良い」という結論には賛成しかねますが、出来ることを増やして、少しずつ違った景色を見られるようにするという発想は気に入りました。
少なくとも、「キャリアデザインを綿密に組み立てろ!」というのはムチャぶりだということがよくわかったので、この方向性で突き進みすぎないように警戒します。

私は「キャリア教育」を受けたわけではないですが、知らず知らず「キャリアデザイン」をするほうが良いという考えは持っていました。教育は受けていなくても、メディア・会社などを通じてそのような考えを持ったのでしょう。
ただ、著者が指摘するように、ここ数年変化(異動)が激しすぎて、キャリアデザインというものをとらえ直す必要があるとちょうど思っていたところであり、面白い本でした。


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ちなみにこの著者は

「<ほんとうの自分>のつくり方 (講談社現代新書) 」

なんて本も書いていて、学生のころ読みましたが、とても面白かったです。

こっちの本の結論は
本当の自分など無い(少なくとも、多くの人にはそう思ったほうが身のためである)」
だったと記憶しています。

最善手が判らなくても決めるときは決める 「直感力 (羽生 善治)」



迷宮に入り込むことなく、「見切って」選択できるか、決断することが出来るか(中略)
「わからないけれども、まあ今日はこっちで行ってみよう」とか、「今回はこっちを選ぼう」と、絶対の自信はなくとも思い切りよく見切りをつけることが出来るかどうか。それは直感を信じる力の強さにも通じている
- 羽生善治

あまり似たような本ばかり読んではいけない。
そう思いつつも、羽生善治の本はとりあえずチェックしています。
一見、どの本でも同じようなテーマを話しているようですが、出る本出る本で、少しずつ考えが進化しており、フォローする価値のある作家(?)だと思っています。

今回は面白かったことを1つだけ取り出します。

それは、「見切り」の話。

将棋というのは、結論が出ない場面も多い。
そういう時、結論が出なくても考えるの途中で止めて、何か手を選ぶことが必要になる。
正解がわからなくても決断をして、何か1つ手を選ぶ。
これを羽生は「見切り」と呼んでいる。

「唯一の正解」があると無意識のうちに想定してしまうことってままあるのですが世の中の多くのことには「唯一の正解」などないですよね。
そのような唯一の正解が中でも、自分なりに何か一つ選ぶことが「見切り」です。

考えてみれば、
「唯一の正解は無くても何かを選ぶ」
人生はこういうことの繰り返しですよねえ。
わかっていながらも、私はBetterな選択をするために時間を使いすぎる傾向があります。
もっと早め早めに見切れたら、もっと軽く生きられるでしょうね。

ではどうしたら「見切れる」か。
羽生は「「見切り」に必要なのは経験に裏打ちされた直感である」としています。
短期的に決断力を高められるということはなく、何度も決断して、経験を積んで、徐々に決断力・直感力を高めるしかないようです。

2012年11月27日火曜日

【BATIC】 Subject1 勉強メモ

今日は、BATIC Subject1 受験者向けの記事です。マニアックな記事が続いてスミマセン。

2週間後、BATICという資格(英文簿記)のSubject1(初級レベル)を受けます。
過去問題を解く限り、ボーダーラインまでは来ている(合格点を超える回と超えない回がある)ので、ここで一度勉強メモとして、
1.過去問題
2.参考書
の感想を書いておきます。

「学習記は受かってから書けよ!」というご意見もあるでしょうが、リアルタイムで書かないと細かいことは忘れます。
受かった後、また書くことがあればそれはそれで書きます。


尚、英語はまあまあ得意、簿記の知識が全くない、という状況から勉強を始めていますので、そのつもりでお読みください。


1.過去問題

■ 問1〜30は、選択式だし、計算不要な問題が多いので、どこでも解けます。通勤電車の中でも、どこでも、解いて慣れましょう。

■ 問31以降は、紙に書き出さないと回答不可能な問題が多数なので、机・椅子・紙・えんぴつがある環境で取り組む必要あります。
家の机やカフェなどで時間を確保して解きましょう。

■ 公式問題集は解説が少なすぎるし、模試が1回分しかついていないので、私は途中で見切りを付け、TACの過去問題を使いました。
これは解説も十分で良いです。
TACの問題集




2.参考書

3冊使いましたが、正直「これ!」と思うものは無いです。うち2冊はなぜか誤植が多いです(マニアックな検定試験のテキストのレベルってこんなものなのでしょうか?)。
1冊では心許ないので2冊以上併用して勉強するのがお勧めです。

■公式テキスト
公式テキスト


わかりやすさ ★★(5段階評価)
誤植の少なさ ★★★★★(5段階評価)
総合評価 ★★(5段階評価)
誤植は多分少ないのだと思います。私は今のところ見つけていません。説明はあまり分かりやすくないです。



■実践テキストBATIC
実践テキストBATIC


わかりやすさ ★★★(5段階評価)
誤植の少なさ ★★(5段階評価)
総合評価 ★★(5段階評価)

公式部分に誤植があって大混乱しました。
例題が和英併記で載っているのが人によっては役立つかもしれないですが、問題文に苦労しないレベルの英語力がある人にはお勧めできません。
私はこれは途中で捨てました。


■国際会計検定BATIC SUBJECT1 完全攻略テキスト&問題集
国際会計検定BATIC SUBJECT1 完全攻略テキスト&問題集

わかりやすさ ★★★★★(5段階評価)
誤植の少なさ ★★(5段階評価)
総合評価 ★★★★(5段階評価)

これも大事なところに誤植があり混乱します。
しかし、説明は抜群にわかりやすいです。
英語が少なめなので、英語のレベルに不安が無い人向けです。



以上、勉強メモでした。

試験勉強のため、Facebook露出は減らしていますが、Blogは思考の整理に役立っているので、出来るだけ続けます♪

2012年11月21日水曜日

チャゲアスに学ぶプレゼン技法



度々チャゲアスですみません。
今回は、チャゲアスのライブビデオから、プレゼンに使える技をとりだすというマニアックな記事です。
いきなりウィンドウを閉じられても仕方ありません。

題材としたのは、チャゲアス全盛期のライブの一つ、「史上最大の作戦」のライブビデオです。
YAH YAH YAHを出した直後で、ASKAの声・ライブパフォーマンス・曲のバランスが良いライブだと思っています。


さて、このライブビデオから、プレゼンに活かせるポイントを4つ取り出しました。


1.目で語る

聴衆の目をしっかり見て語る。
プレゼン・スピーチセミナーで最初に習ったことの一つです。

チャゲもASKAも、観客・カメラをばっちり見て歌います(少なくともそう見える)。
プレゼンに慣れないと、目を合わせるのは結構ひと苦労ですが、チャゲアスレベルになると、目を合わせるのを楽しんでいるように見えます。
ライブで女性客が気を失うレベルの眼力、身につけたいですね。



「僕はこの瞳で嘘をつく」というタイトルの通り、ASKAが目で語ってきます。



2.ビジュアルハンド

プレゼンテーションでは身振り手振りも大事です。
基本的には、手ぶりは「伝える」ための補助ですが、応用編としては「かっこいい」手振りも習得したら使えるのではないでしょうか。



この「no no darlin'」はASKAがギターを持っており、手ぶり少なめではありますが、3:22あたりの手ぶりなんかかっこいいです。心にStay onしました。



3.声が自由自在

歌手だから当たり前なのですが、声が自由自在です。
強くも優しくも声を出せます。
さらにいうと、チャゲとASKAも声の出し方が違います。
プレゼンは、「大きい声ではっきりと」が基本でしょうが、抑揚をつけるという技も使えそうです。
時にチャゲのように、時にASKAのように語る。みたいな感じで。


4.ライブ力

ここまで、小技をとりだしてきましたが、普通の人と一番違うのは「ライブ力」だと思います。
自分がリアルタイムで行うパフォーマンスで観客を楽しませる。そのためにあの手この手を用意して準備する。そして、自分も楽しむ。
まあ、チャゲアスのライブ力は私の1,000倍くらい上という感じがするので、遠い目標として持っておきます。



では最後に、上にまとめた全てが詰まった「YAH YAH YAH」をどうぞ。
私が知る限り、これがYAH YAH YAHのベストテイクです。

2012年11月19日月曜日

その時その時で読む本がある「夜のピクニック(恩田陸)」


普段なら読みきらないような本を読みました。
せっかく読んだので、感想を残しておきます。

前のエントリ
人生を旅した気分 - 旅のラゴス(筒井 康隆)
に続いて、数ヶ月前飛行機の中で読んだ本です(飛行機の中で、読む本が限られていたので読み切ったのです)。

まずこの本、「面白い」と言っておきましょう。
青春です。

高校のビッグイベント「歩行祭」(2日間ほとんどぶっ通しで80km歩くイベント)を通じて、高校生の友情、恋愛、家族のゴタゴタ等が描かれています。
(皆さんはこんなイベント経験したことありますか?私はこの本を読むまで聞いたこともありませんでした)

2日間歩き続け、眠さ、疲労のピーク時、いつもと違う非日常的空間だからこそドラマチックな事が起こる
自分も歩行祭に参加した気分になる、良くできた小説だと思いました。

しかし、高校生の友情、恋愛については、さすがにあまり共感できませんでした。
さすがに今の私は高校生とはリアリティが違いすぎるのでしょう。

その時その時で読む本がある、ということですね。いくら面白い本であっても、タイミングを逃すと意味が無い。
私はこういう本を高校生のときにもっと読んでおいた方が良かったのだろうな、と思いました。
まあ、過ぎ去ったことは仕方ないので、今読むべき本をしっかり読んでいきたいと思います。
本だけじゃなく、あらゆる体験がそうです。今すべき体験を時機を逃さずしていかないといけませんね。

2012年11月17日土曜日

人生を旅した気分 - 旅のラゴス(筒井 康隆)



面白い本です。
高度な文明を失った世界で、北から南へ、南から北へ、人生をかけて旅をするラゴスが主人公。


面白かったことを2つにまとめます。

1.世界観

50頭ほどのスカシウマ(なんだそれ?)と、170頭ほどのミドリウシ(なんだそれ?)を連れた40名ほどの遊牧民ナルダムの一族(誰?)と一緒にシュミロッカ平原(どこ?)にテレポーテーションをするところから旅は始まります。

空想の世界ですが、著者がイメージしている舞台はどこなのでしょうか。
私が読んだ印象では1,000年くらい前の中央アジアか、中東といった感じですが、判然とはしません。
この非日常的な世界に浸れる楽しさ
旅行中に読むのにぴったりでした。



2.人生の可能性

200ページほどの小説ですが、主人公は戦争に遭い、2度奴隷になり、王様になり、研究者になります。
有望な若者を育てたり、妻を何人か娶ったりします。
主人公の人生(大人以降)を凝縮した小説です。
読んだら、人生を旅した気分になります。
著者は、一人の人間が人生の中でどれだけのことが出来るかという、人生の可能性を描きたかったのではと思います。
境遇が乱高下するのが幸せかはともかくですが。


ところどころ、おっさんの妄想(美人の妻を同時に二人娶るとか)が織り込まれており、女性にあまり自信を持ってお勧めできないなあ・・・と思っていたのですが、人生をかけて旅をするストーリーで、恋愛や性が描かれないのもそれはまた不自然なので、これはこれで良いやと思い直しました。

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数ヶ月前、旅行中に読んだ本だったのですが、本棚の整理中パラパラと見返して、感想を書きたくなり、書きました。

2012年11月15日木曜日

【日記】5週間続けると浸み込んでくる


5週連続のiPadプレゼンセミナー、明後日で最終回です。
全体的に、段々なじんできました。

スライドが主役にならないよう、シンプルなスライドづくりをする「シンプルプレゼン」。最初は活かし方があまりピンときませんでしたが、段々馴染んできました。

iPad自体も、最初はあまりしっくりきていなかったのですが、使っているうちに馴染んできました。

1度ではしっくりこなくても、何度もやっているうちに浸みこんでくることってあるんですよね。

1回のセミナーだと、あまりピンとこないまま終わったでしょう。
(特に私は素直でなく疑ってかかるので、1度でピンとこない性格なのかもしれないです)。
5回連続というのは、予定を空けるのが大変だし、何度も行くのが面倒臭いようですが、1つの技を身につけるのにはちょうど良い回数という気もします。

私は油断すると、「1度で人生観が変わるような強烈な体験への憧れ」を持ちがちなのですが(読者の方はどうでしょう?)、これをあまりに待望するのは良くないです。
そんなものに出会える確率は低いし、狙って得られるようなものではないからです。

それよりも、繰り返しで身に付けた技で世界観を変える、と思ったほうが建設的で良さそうです。

例えば、またプレゼンの話ですが、「プレゼンは極力避ける」と思って仕事をしているのと、「隙あらばプレゼンの機会を頂く」と思って仕事をしているのでは、世界が全く違います。

ということで、今度は簿記という技を身につけます。
これも繰り返し仕訳をして身につける技です。
正直、仕訳の勉強はあまり面白くありません。
しかし、少し勉強してみたところ、会社の中が良くわかりそうな技だと思いました。技を身につけたらまた別の世界が見えるだろうと思ってやっています。

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読み返してみて思ったのですが、私って本当にコツコツ野郎ですねえw

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2016年8月追記
また読み返してみました。このころから仕訳やってるんだ。今本当のアカウンタントになって1年目ですが、経理を身につけるのに相当時間がかかってるな、って印象です。

2012年11月8日木曜日

iPadで自分のポートフォリオを持ち歩く



先のエントリ(プレゼンテーター自身を売り込むシンプルプレゼン)で書いた、iPadプレゼンセミナーで、iPadの役立て方も習っています。

iPadの使い方で面白いと思ったのは、iPadを自分のポートフォリオにしてしまうという考え方。
つまり自分の仕事やプロフィールを説明するネタを詰め込んで、コミュニケーション(もっと言うと自分の売り込み)に使うということです。

私としては、iPadを使うメリットは次の2点だと思っています。


1.ひとまとめに出来る
iPadはインプット用としてはPCにだいぶ劣りますが、閲覧用としては良いです。自分のポートフォリオを持ち歩く目的では、容量も十分です。
仕事を説明できる写真、仕事場の写真、企画書、作った作品などなど、何でも入ります。
iPadは、自分の仕事の情報を1か所にまとめるには良い機器だと思います。
もちろんPCにも入りますが、PCを開いて「これが私の仕事でございます」という感じを出さずに、さらっと出せます。
(IT機器オタクだと思われないように気をつけましょう)


2.グラフィカルでコミュニケーションしやすい
言葉で説明して伝えるのが難しいことがあるんですよね、当たり前ですが。私がしている仕事も、容易に説明できません。
そこで、図とか、写真とかを何枚か持ち歩いていると、ぐっとイメージを共有しやすくなるという良さがあります。

例えば、ブルドーザー会社に勤めている私は、ブルドーザーの写真も入れてみることにしました。
もう一例ですが、イタリア旅行記でご紹介した生ハムメロンなんかも、口で説明するよりも写真をお見せするほうが一発ですごさ(?)が伝わります。

イタリアで食べた生ハムメロン


とはいえ、正直これまでのiPadはまだまだ重すぎるなあ・・・
と思っていたところに、iPad miniが登場しました。
重さは半分以下の約300グラム。
これなら許容範囲に入ったような気がします。
買ってしまおうかな・・・

気持ち的には買う寸前ですが、「10,000円以上するものは、欲しくなってから3週間間を置く」という自分ルールを守って、しばらく静観しています。





2012年11月1日木曜日

【日記】 BATIC(また資格をとろうかな)


社会人になってからこれまでITを仕事にしていたのですが、11月から経理財務の仕事をすることになりました。
経理財務は初心者で、簿記の勉強さえも始めたばかり、という段階です。

簿記は試験が結構先なので、まずは
BATIC(Bookkeeping and accounting test for international communication)を受けることにしました。
英文簿記です。

もちろん日本語から先に入るほうが良い順序でしょうが、問題のレベル・英文のレベルを見た限り、何とかなるような気がしました。

昨年取った、基本情報技術者試験(以下、「基本情報」)の対策をしていた時思ったのは時思ったのは、受験をするうえでFBやmixiなどのSNSは最悪の敵だということです。
当たり前のことですが、何か書き込むとフィードバックがもらえるので、気になります。
ちょくちょくスマホを見ている間に、何か覚えるほうが良いです。
SNSで書き込むことでモチベーションを上げるというタイプの方もいるでしょうから、そういう使い方を否定はしませんが、私にはまったく合いません。
基本情報の時には、途中からスマホのSNSアプリを全部削除しました。今回もそうします。FBの露出も減らします。
(私にとってはブログはFBよりも優先度が高いので、できるだけ継続します)

基本情報に続いて、BATICのSubject1(テスト1と2があって、2のほうがレベルが高い)。
31歳にもなって初級レベルの資格を次々に取りに行くのは不本意極まりないですが、仕事も変わったことだし、資格で評価される職場である模様なので、今回も強引に行きます。
評価されない限り良い仕事は回ってこないですからね。

2012年10月29日月曜日

プレゼンテーター自身を売り込むシンプルプレゼン



先々週から、「iPadプレゼンセミナー」というのを受講しています。
全5回のうち2回が終わりました。

実はiPad自体にはそれほど興味が無かったのですが(一応持ってるけど)、会社がPowerpoint文化になってきたので、スライドを使ったプレゼンテーションの技を増やしたく受講しました。

本講座で推奨しているプレゼンテーションのスタイルは「シンプルプレゼン」
スライドには大量の文字を書かずに、1行とか、3行しか書かない。残りはプレゼンテーターの喋りで話を進めていく、というやり方です。
例えば、スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションは、スライドがものすごくシンプル。例えばiPhoneの写真を1つ映したまま、ジョブズがベラベラ喋ります。主役はあくまでジョブズ。
これに対して、日本の企業で多いのが、スライドに説明文書をガンガン書くやりかた。主役はスライド(=説明書)。

(動画はジョブズがiPhoneを紹介するプレゼンです。最初の3分10秒くらいまでが特にかっこいい。)

面白いと思ったのは、前者の「シンプルプレゼン」はプレゼンテーターが主役なので、プレゼンテーターごと売り込めるということ。
そういえば、ジョブズもプレゼンテーションで名をあげましたよね。
スライドを主役にするのではなく、あくまで主役はプレゼンテーター。
なるほど、個人を売り込むのには使える考え方かもしれないし、これならiPad関係なく応用できますね。

私の勤め先では、プレゼン資料はどちらかというと説明書なので、会社で全スライドをこのように作るのはハードルが高いですが、プレゼンテーションの途中で2~3枚混ぜることは出来そうです。きっとメリハリがついて良いだろうと思います。

今度やってみよう。
新しい技を身につけるのは良いですね。

ちなみに、受講しているうちにiPad自体の面白さにも気付いてきましたが、それは多分また今度。

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なお、このセミナーは、去年「スピーチ・プレゼンセミナー」を受講したのと同じ、日本プレゼン・スピーチ能力検定協会の講座です。

2012年10月28日日曜日

村上春樹仕事術(2) どうやって次のレベルに進んでいくか



(「神の子どもたちはみな踊る」という短編集を書いたとき)
とにかくこの連作では、三人称で、人物にみんな名前をつけて、各編違う登場人物で、地震という統一テーマで、一週間か二週間で一本書いてやろうと最初に決めてとりかかった。
(村上春樹)


村上春樹は、常に自分の表現の幅を広げることにチャレンジし続ける。その幅を広げていくやり方が面白いです。

村上春樹の主戦場は、長編小説。これは本人も言っています。
しかし、村上春樹は短編も書きます。
短編を一種のエクササイズ・実験場ととらえているのです。

例えば、村上春樹の小説は、一人称(有名な「ぼく」)で書かれていたのですが、村上はこれに表現の限界を感じていました。人物に名前をつけて三人称の小説を書きたいと思っていたのですが、長編でいきなりそれをやるのは難しい。そこで、冒頭に引用した通り、短編で人物に名前を付けて書くトレーニングをします。
こういうことをしたうえで、長編に応用していくのです。

また、シドニーオリンピックの際は、観戦記を書くという使途をとしているのですが、毎日完成稿30枚を書くことに決めて、それを守ったそうです。

自ら、期限・枚数・ルールなどを設定してクリアしていくあたり、まさにトレーニングですね。


さらに、村上は翻訳もします。
これも、表現を身につけるトレーニングになっています。
村上春樹は、書ける時期が来るまで長編小説は書きません。4~5年に一度しか長編小説を書かないのはそのためです。
しかしその間文章を書かないと腕が鈍ってしまう。そこで、小説を書かない時期は、翻訳をすることで文章を書く感が鈍らないようにしつつ、小説家の作品を吸収しているのです。

短編・長編・観戦記・翻訳など、少しずつ違うタイプの仕事をしながら次のレベルに進んでいく。
これはプロフェッショナルを目指すヒントになりますね。

そういえば、私自身もスピーチのトレーニングをしたことで、文章も変わったなあ。


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村上春樹仕事術(1)というタイトルのエントリはないのですが、先日のエントリ

コントロールしない創作 「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです(村上 春樹)」

を(1)にしたいと思います。

2012年10月26日金曜日

目的が曖昧だと引き際がわからなくなる 「失敗の本質(野中郁次郎ほか)」



結構前ですが、読みました。
日本軍が失敗した6つの戦闘を事例として分析し、教訓をとりだしています。
その6つは・・・

  • ノモハン事件
  • ミッドウェー海戦
  • ガダルカナル作戦
  • インパール作戦
  • レイテ海戦
  • 沖縄戦

です。

以前のエントリ


<読書感想> 現時点今年最高の1冊! - 戦略の本質 (野中郁次郎 他) 

で紹介した本の姉妹編です。(「失敗の本質」の方が先。つまり姉本?)


「戦略の本質」は成功事例の分析で、「失敗の本質」は失敗事例の分析。
どちらもとても面白いのですが、成功要因は「後から何とでもいえる」という思いがぬぐえません。それと比べると、失敗のパターンをとりだして戒めている本書のほうが利用価値は高そうです。

面白かったこと1点だけ抜き出します。
それは、

「目的が曖昧だと引き際が分からなくなる」

という話。

日本軍の中で、目的の共有がされておらず、どこまでやればよいのか、グダグダになっている様子が幾つか描かれています。

・ 敵艦隊を攻撃するのか、島をとるのか曖昧なまま始めたミッドウェー海戦
・ 持久戦(現地案)なのか、総攻撃をかける(大本営案)のか、曖昧なまま遂行した沖縄戦

等です。

これは、日本人の精神性なのでしょうか?
私もそういうところがあるんですよねえ・・・
つまり、私自身も、目的が曖昧になった活動を続けてしまうという傾向があります。
始めは目的が明確なのですが、やっているうちにだんだん目的が曖昧になる、ということが多いような気がします。
元々の目的が達成できない状況になっても、別の効用が出てきたりして、特に苦しくもなく続くことってあるんですよ根絵。

こういうのって、意図せず身についてしまうので、定期レビューをしないといけないのかと昔は思っていましたが、うまく定期レビューを埋め込めたためしがありません。
というか、定期レビューという活動も徐々に目的を失う可能性ありますよね。レビュー内容も陳腐化するし。
そのような「タスクを埋め込む」的な、自分を機械のように扱う考え方ではなく、自分の直感が働くようなコンディションを作るほうが、その時その時にあった活動が出来て良いのかもしれないです。


話が若干飛躍してしまいました。
以上です。

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この「失敗の本質」、思うところがありすぎて、感想をしばらく書けずにいました。
で、だいぶ忘れたころにもう一度トライしたらなんとか書けました。ある文章を書ける時期/書けない時期ってありますよね。

尚、もちろん仕事ではそんな悠長なことは言いません。調子が悪かろうが無理やり期日までに書きますよ。

2012年10月22日月曜日

ブルー・オーシャンは見つけるものではなくて作り出すもの 「ブルー・オーシャン戦略」のまとめと感想






血みどろの戦いが繰り広げられるこの既存の市場を「レッド・オーシャン」と呼ぶのなら、いま企業が目指すべきは、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場、「ブルー・オーシャン」の創造だろう。(「ブルー・オーシャン戦略」)


ずっと読んでみたいと思っていた、「ブルー・オーシャン戦略」を読みました。
まず根本的な勘違いをしていたことに気付きました。
「ブルー・オーシャンは見つけるものではなくて作り出すもの」である、ということ。
(もしかして、この勘違いをしていたのは私だけ?)

結構細かい手法が書いてありますが、結論は、
これまで業界には無かった競争要因を付け加えて、新しいバリュー(顧客にとっての価値)を創造することで、ブルー・オーシャンを創造できる。
また、従来の競争要因の一部を無視することでコストを削減する。
です。
バリューとコストをコントロールするドライバーとして、競争要因に注目するということですね。
逆に、「とにかく精度を上げろ」といった品質向上で価値を作り出したり、「とにかく切り詰めろ」みたいなコスト削減は、バリューとコストのバランスがいつまでたっても取れない(レッド・オーシャンから抜け出せない)ので駄目だということです。

例えば、シルク・ドゥ・ソレイユというサーカスは、従来あった競争要因「動物ショー」「花形パフォーマー」等を無くすことでコストを削減し、変わりに新たな競争要因である「快適なテント」や「芸術性の高い音楽やダンス」を付け加えることで、新しいバリューを作り出し、ブルー・オーシャンを創造した、とのこと。

他にも例がたくさん載っており、読んでいて面白いです。
ブルー・オーシャン戦略の概要説明はたくさん出回っていますが、直接読むに値する本だと思いました。

なお後半は、新しい事業を既存の組織に根付かせるための手法(一種のチェンジ・マネジメント)まで解説しており、ブルー・オーシャン創造から実際の導入までの手順書のように使える本になっていますが、逆に後半はオリジナルな内容はあまりないと思います。
既にそういうことに詳しい方は、前半の、ブルー・オーシャンを作り出す部分だけご覧になったら良いかと思います。

2012年10月21日日曜日

スキマ時間と集中力


集中するときには、徐々に潜っていく。海底へと頭を向けてゆっくりと潜っていくような感じだ。一気に深海に落ちていくのではない。人掻きごとに深いところへ進んでいく感覚だ。
(羽生善治)


最近、というかここ数年、

・ スキマ時間に勉強しましょう
・ 15分あったらカフェで勉強しましょう
・ 1駅の間にも単語を1つ覚えましょう

といった話を聞き実践しているうちに、スキマ時間にしか勉強しない奴になっていました
スキマ時間に勉強していることが、いつの間にか長時間集中的に勉強しない言い訳となっていたようです。

最近、集中が続きにくいと思っていたのですが、もしかしたらこれが原因かもしれないです。

先日、日曜日が丸ごと空いたので、久しぶりに自分の部屋で強引に4時間くらい続けて勉強してみました。
それで思った(受験勉強のころを思い出した)のですが、長時間強引に勉強するというのは、スキマ時間を積み重ねるのとは別の経験ですね。
冒頭に引用した羽生善治が言うように、時間をかけないとたどりつけないゾーンがあるような気がします。

ひとまず、集中力を失ったわけではないということが分かってホッとしました。

※ 余談ですが、最近、何か不調があると「年齢のせいなのか?」と考えがちだったのですが、安易に年齢による衰えを疑うのはダメですね。まずは、原因は他にあると考えて手を打つほうが建設的です。


先に書いたように、スキマ時間に勉強していることが、長時間勉強しないことの言い訳になっていました。
言い訳が多いとロクな人生が送れないとは思っていますが、意図せず・知らないうちに身についている言い訳がありますね。
まあ、こういうのは気をつけても身につくものだと思うので、気づくたびにしっかり修正すればよいのかなと思います。

なお、スキマ時間に勉強することを否定はしません。
「スキマ時間も勉強するが、長時間集中する機会も作る」という方針にします。

2012年10月20日土曜日

効くことだけやれ 「このムダな努力をやめなさい(成毛 眞)」


私はつねに、「頑張らない」「我慢しない」「根性を持たない」という三原則をモットーにしてきた
(成毛眞)

日本マイクロソフト元社長の成毛眞の本。

タイトルの意味するところは、「無駄な努力を止めて、本当に効くことだけをやりなさい」ということです。
努力をしなくて良いとは言っていません。

著者は・・・

・ 朝令暮改は超OK
・ 「何をしでかすかわからない人間」になりなさい(そのほうがカリスマ性が上がるから!?)
・ 本能を大事にしなさい
・ まわりの空気なんて読まなくていい

と主張しており、結構トリッキーな人だという印象です。
この本もトリッキーで、面白い話はたくさんありましたが、全体として何なのかはよくわかりませんでした。
一貫性などに囚われないほうが人生を楽しめる、というのが1つのメッセージだったのかもしれないです。

こんな人がマイクロソフトの社長をしていたんですね。
上司に持ったら大変そう。もちろん能力はものすごいのでしょうが。


せっかくなので、面白かったことを、メモしておきます。

・ 「根性」でやることの大半は無意味だ
・ 「いい人」は消耗しつくされる
・ 日本から逃げろ
・ 一流の人間とそうでない人間の違いは、何を努力すればいいのかがわかっているか否か
・ 人生で固執しなければならないことなど、ほとんどない
・ 発明家イライシャ・グレイは、ベルより電話の特許申請が2時間遅かったため、歴史に名を残せなかった
・ つまらない人と話すのはたとえ1,2分でも無駄。一人で思索にふけるほうが有意義
・ 現代人は時間を節約するが、節約した時間でテレビを見ている
・ 誠意を尽くした外交などしていてもなめられる


読んでいて、痛快なようであり、おっさんの戯言のようでもありました。

2012年10月19日金曜日

コントロールしない創作 「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです(村上 春樹)」



(村上春樹自身が書く小説のストーリー展開について)どうなるか僕にも先はわかりません。この角を曲がったらその先に何が待ち受けているのか、書いていても見当がつきません。
<中略>
最初はいくつかのプロットと、登場人物程度しかありません。いかなる設定も持たずに書き始め、ただただ日々書くことによってストーリーを発展させていく。(村上春樹)

村上春樹が、メディアのインタビューに回答したものをまとめた本です。1997年~2009年の、18本のインタビューが収録されています。

この本は面白いです。
しかし、役立つかはわかりません。

村上春樹の創作の仕方がよくわかります。
私は、クリエイティブな仕事をしている人の創作の本・ドキュメンタリーが好きですが、その中でも面白かったです。

これまで特に好きだった
・ 「出発点」(宮崎駿のエッセイ・インタビュー集)
・ 「もののけ姫はこうして生まれた」(もののけ姫制作のドキュメンタリー)
・ 「プロフェッショナル 漫画家 井上雄彦の仕事」(井上雄彦のドキュメンタリー)
の3つに並ぶ面白さでした。

500ページもある本で、しかもインタビュー集なので、いろんな話が出てきますが、今回は、村上春樹の物語の作り方について書きます。


村上春樹は、自分が自分の物語の最初の読者であると言います。
冒頭の引用文に書いてある通りですが、物語のアウトラインを決めて書き始めるわけではなく、自分の中から出てくるものを文章化することで物語を進めていくそうです。
これでよくあの長い小説が書けるなと感心しますが、まあ、村上春樹の作品を読むと納得という気もします。村上春樹の作品は、話の展開が面白いのではなく、文章が面白いというタイプのものなので。

また、
神様が上から見て、こいつがこっち言って、あいつはそっちに行かせてというふうに、作中人物の行動を動かしていくって、上からの目線という感じがすごくしたわけ(村上春樹)

とも言っています。
ストーリーや人物をコントロールするのが好きではないのですね。

実は、ストーリーや人物をコントロールしすぎないというのは、先に出した宮崎駿や井上雄彦とも共通しています。村上春樹はアニメーションに興味がないので宮崎駿のことを意識してはいないようですが。


さて、このコントロールしないというやり方・・・
意味はわかりますが、どうしたらそれが出来るのかは正直見当がつきません。
実はこのコントロールしないで何かを作り上げるというやりかたを知った時に、自分の発想とあまりに違うので感銘を受けてマネしようとしたことがあります。しかしうまくいきませんでした。
むしろ私はコントロール好きの人間(だからプロジェクトマネジメントに向いている)なので、真似してもあまりうまくいかないのでしょうね。

何か仕事に活かせないかな・・・とも考えましたが、思いつきません。ビジネスというフィールドに向く考え方でもないような気がします。
しかし、普段仕事でコントロール重視の生活を送っているということがわかりました。コントロールしすぎない時間も確保したいですね。

なお、本書は、同じ質問に何度も回答しているので、同じ話が何度も出てきます。
それは適当に読み飛ばしましょう。

2012年10月18日木曜日

みんな不安に思っている? ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 (リンダ・グラットン)




未来の働き方について書いてある本です。
著者はビジネススクールの教授。

このような、堅めで分厚い本が平積みになって本屋に置いてあるということは、きっとみんな未来の働き方について考えたいのでしょう。
私もそうです。最近、私の勤め先が会社再編していることもあって特に。


本書の結論としては、今後働き方について、次の3つのシフトを覚悟しろ、としています。

1.ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
検索技術により浅い情報にアクセスしやすくなった時代では、ゼネラリストの価値はますます下がる。従って、特別な付加価値をつけられる人間「スペシャリスト」になる必要がある。
しかしこの生き方には、自分の専門性を磨くために、大量の労力と時間を投資する決意が必要だ。

2.孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ
仕事のアイデアを活性化するため、そして自己を再生するためにもコミュニティを作ることが重要だ。
これには、SNSなどインターネットが役に立つ。

3.大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ
金と消費が好きであるということがどういうことなのか、考え直す価値がある。金を稼ぐことだけではなく、自分自身・家族、社会全体のことを考えて仕事をきめて良いし、そのほうが幸せかもしれない。



読んでいるときは面白かったのでまとめてみたのですが、結論自体はわりと普通でした。

これをもとに自分自身のシミュレーションをしたり、アクションをとりださないと、あまり意味がなさそうです。
その点、この本は事例やシミュレーションが出てくるのが良いです。他人のシミュレーションは、自分自身がシミュレーションをするときに役立ちます。
どんなことが起こりうるか、考えられるパターンを仕入れたい人はどうぞ。


しかし、このような、未来について書いてある本いずれにも言えることですが、どこからどこまで本当かわかったものではありません。
ありそうな考えと、ありそうにない考えは、自分の中で整理して持っておかないと、今後も入ってくるであろう様々な情報に振り回されそうです。

2012年10月13日土曜日

ポピュリズムは民主主義につきもの? 「池上彰の政治の学校」


票集めに躍起になっている政治家と、青い鳥を追い求める国民。民主主義政治につきものの現象「ポピュリズム」
(池上 彰)

相変わらず、池上彰の本は(私のような)初心者に優しいですねえ。

この本、池上彰が、政治を理解するためのポイント、例えば、「政党とは何か?」「国会とは何か?」「官僚とは?」「ポピュリズムとは?」、といったことを、を簡潔に解説しています。

網羅的には説明しないが、ニュースを理解するためのツボを突く。毎度のことですが、この方は、このようにツボを突くのがうまいなあ、と思います。


この中から、今回は「官僚」の話、「ポピュリズム」の話を、します。



<官僚>

個人的に面白かったのは、「官僚」の話です。
官僚とは、○○省などに勤めていて、国家の政策・予算などの意思決定に大きくかかわる公務員のことです。

メモとしては・・・
・ 天下りは、官僚の新陳代謝を促し、常に官僚に優秀な人間を置いておくために一定の効果がある
・ 官僚は、政治家に政策の叩き台を提供することで、陰で政治を動かしている
・ 日本の官僚は、世界的に見たらとても優秀。例えばアメリカの場合は、政治家サポートのために民間から優秀な人を招へいする
・ 官僚はスケープゴートにされることが多いが、基本的には国のことを考えて動いている

なるほどねえ。
少し官僚のイメージが変わりました。
この視点から、官僚が出てくるドラマ(「官僚たちの夏」とか、「不毛地帯」とか)をまた見たくなりました。




<ポピュリズム>

本書全体としては、政治、特に日本の政治が極端なポピュリズムを見せているという問題を指摘しています。

「ポピュリズム」とは、この本を参考にまとめるとこのような感じです。
衆愚政治と訳される。
民衆の支持・人気を得られる政策を実行するという政治思想・政治姿勢のこと。
大衆の意見を代弁する政策をするのだから、一見良いようだが、大衆は必ずしも政策を理解していないし、長期的な視点を持っていない。
この結果、短期的視点に立った政策や、一見ハデで良さそうだが効果のない政策などが取られがちになる。

確かに、最近の総理大臣を見ていると、この危うさを思い切り感じます。

本書では、主に日本の政治を例としてポピュリズムを解説していますが、ポピュリズムは民主主義につきものであり、海外の政治も同様の傾向を見せているそうです。

なるほど、日本の政治家は最悪なのかと思っていましたが、ポピュリズムについては、特別日本だけが悪いのではなく、世界中の民主主義国が対処しなくてはいけない課題ということかもしれないですね。

ということで、政治に疎い私としては勉強になりました。

2012年10月12日金曜日

手で触れて、体験したことしかわからない

油圧ショベル

僕は<中略>生身の身体を通してしか、手に触れることのできる材料を通してしか、物事を明確に認識することのできない人間である。
(村上春樹)

上司の計らいで、建設機械に乗る機会を頂きました。
これは私にとってはかなり良い体験でした。
乗ったのは2種類。「油圧ショベル(上記写真)」と、「ホイールローダー(下記イラスト)」です。

私は、建設機械メーカーでERP導入プロジェクトをしているので、仕事で建設機械の生産についてあれこれ話します。

もちろん、乗ったことが無くても、勉強しながら何とか仕事を進めることは出来ます(これまでそうしていたわけだし)。
しかし、具体的な体験をいっぱい持っているほうが、間違いなくうまく進められます。
(この点、「実際にコーディングしないとわかるようにならない」という、IT(前職場)の世界で言われていること同じでした。というより、職場に限らず同じなのだろうと思います)
今回実際に乗ったことで、うんと建設機械が身近なものになりました。


勉強したので、主な部品の機能と名前は覚えていました。
しかし、実際に各パーツを動かして(油圧ショベルの場合、掘削のために動かせる関節が3か所ある)、土を掘ったり、堅い部分を掘ろうとして機械が異音を出したり、アームを下ろしすぎて機体前方が浮いたり、動かし方が雑で土砂がこぼれたりする・・・というのは、お勉強とは全く別の体験です。

文字を読む勉強だけで、情報が頭にガンガン入って、イメージがわきまくる人はそれで良いのかもしれませんが、私は冒頭に引用した村上春樹と同様、具体的な経験と結びついていない知識はあまり頭に入らないほうです。
その意味で、体験というのは、頭に知識を入れるためのフックになるので、すごく重要です。

勉強というのは、「やり始めたらハマる」というところがあって、なんか惰性で続いてしまうことがあります。
私は良くも悪くもハマります。
しかし、折に触れ知識と体験を結び付けて、お勉強野郎にならないようにすることが必要ですね。


ホイールローダー


2012年10月8日月曜日

圧倒的ナンバーワンを志向する(「現実を視よ」の感想2)


100億円売らないと決めねば、100億円売れない
(柳井正)


「現実を視よ(柳井正)」の感想を先日書きました(そのエントリへのリンクはこちら)が、気になったことがもう1つあったので記事にします。

ファーストリテイリング(ユニクロ)の社長、柳井正氏。
この人の考えに「圧倒的ナンバーワンを目指さないと滅びる」というものがあります。
現代は、ウィナー・テイクス・オール(勝者が全てを持っていく)の時代。業界2位を目指すのは滅びるのと同じだ、と言っています。

そして今、柳井正氏は、
・ ユニクロの年間売上5兆円
・ 中国で今後十年の間に1,000店舗出店する
などの目標を掲げています。
(去年の売り上げが6,000億程度なので結構強気ですね)

この考えのもと、
・ ニューヨークの五番街に出展する
・ 新卒の半分以上に当たる約1,000人の外国人を採用する
などをものすごい速さで決断して進めているわけです。

圧倒的ナンバーワンを目指すのと、そこそこを目指すのでは、当然目標が変わってきます。
目標が変わればアクションが変わります。

どのあたりを目指すかで、アクションは変わってくるということです。
(すごく当たり前だった)


年間五兆円と思わなければ、中国1,000店舗展開という考えも出てこなかったでしょうし、採用人数などの具体的な打ち手も当然変わっていたはずです。

弱気な目標を立てれば、あまり高みに登っていけないアクションばかり打つことになる。
時代錯誤な目標を立てれば、いくらそれを達成しても滅びることになる。

最近自分自身もグローバリゼーションの厳しさを肌で感じているので、滅びないよう、センスある目標を立て直そうかな。





爽やかなことこの上なし 天地明察(冲方 丁)



冲方 丁(うぶかたとう)の小説は初めて読みました。
ものすごく爽やかな小説でした。


徳川四代将軍家綱の元、新しい暦を作り上げた、渋川晴海(しぶかわはるみ 1639-1715)という実在の人物が主人公の、史実をベースにした小説。
私はこの人物は知りませんでしたが、高校で日本史を専攻していたら出てきていたのでしょうか?


渋川春海は、当初、城で囲碁を打つ仕事をしていました。
しかし、それは「春海にとって己の生命」ではなく、生きがいを感じるのは算術だけでした。

その後、渋川春海は、将軍家の任命を受け、新しい暦を作るプロジェクトを推進します。
このプロジェクトの中で、測量・算術的な研究などを通じて、様々な分野の才人に会い、自分もその中で能力を高めていきます。
この才人たちの爽やかなこと。清々しいこと。
途中、何度も挫折、悲しみなどを経験するのですが、そのたびに、爽やかな才人から刺激を受け、「息吹を感じ」、最後は復活して必ずこのプロジェクトに戻ってきます。

才能ある人間の中でもまれることが、才能を開花させる一つの近道なんでしょうね。


ということで、冒頭に書いたとおり、爽やかな小説です。
しかし、最近自分自身が爽やかでなく、この小説にはモードが合い切りませんでした。
この小説にばっちりフィットするような爽やかを取り戻したいと思います。

(最近、読書をして自分が今一つ乗り切れていないことに気付くことが多いです)


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さて、Facebookのフレンド様にお勧め頂き、立て続けに冲方 丁の小説「光圀伝」を買い、を少し読み始めました。これは重いです。物理的に。

IT頭からのマインドチェンジ



休職派遣でITを離れて1年経ちます。

一つ、大きなマインドチェンジが必要でした。
ITは一般論から攻めるも悪くなかった。しかし、時にはそれだけではいけない。
ということです。
多分、多くの人には当たり前のことなのですが・・・


IT業界は、業務に必要な知識の6割位を一般論でカバーできます(6割という数字は個人的な印象です)。
なので、ITはそのへんの市販書を読むとか、それらを参考にコードを組むということが、仕事に直結しやすいです。

私は、なんとなくこのイメージで新しい仕事と勉強にも取り組んでいたのですが、どうも調子が出ません。私がこの1年やってきたERP導入プロジェクトというジャンルは、市販書を読んでも、どうも即効性がありませんでした。

それよりも、自社のビジネス、業務、組織を深く理解していくほうが、成果に直結しやすいということがだんだんわかってきました。

つまり、一般知識よりも、自分が勤める会社のビジネスを軸にするほうが良い。
力の置き方としては、7割くらい自分の会社自体から学び、一般論の勉強は3割くらいにしたほうが良いのかもしれない。

これに気付いた(仮説ですが)以上、アクションを変えるのには時間はかかりませんでしたが、このマインドチェンジが必要(かもしれない)と気付くのに結構時間がかかりました。
こんなことで足踏みしていたかと思うともどかしいですが、まあ、グループ会社内の出向とはいえ、ITを離れた以上、半分転職したようなものです。
きっと、捨て去るほうが良い思い込みをまだたくさん持っていることでしょうが、一度に全部見つけることは出来ないので、地道に一つずつマインドチェンジしていきます。



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今回の話題と関係ないのですが、マイクロソフトのクリップアートを個人のWebサイトに使ってよいというのを知ってから、フォトストックをほとんど使わなくなりました。
素材がすごく豊富で便利。
ロゴに使ってはいけないなど、規約があるので注意が必要ですが、ブロガーさんにお勧め。
今回の写真もマイクロソフトです。

ソースはこちら。
クリップ アートの使用条件に関してよくある質問 (FAQ)

2012年10月7日日曜日

日本の生活レベルは、世界的に見たら中の下? 「現実を視よ (柳井 正)」



二十年前に金持ちだった日本は、今ではせいぜい「中の下」にすぎない(柳井正)

ファーストリテイリング(ユニクロ)の社長、柳井正の本。

全体としては・・・
日本が置かれている状況は、みんなが思っている以上に厳しい。
もっとみんな海外に出て金を稼がないと大変なことになる。
ということを主張しています。

日本が今後どうなっていくか、色々なシナリオが考えられるのでしょうが、柳井正は、その中でも結構シビアめなシナリオを想定している印象を受けました。


面白いことは色々書いてありましたが、印象的だったことを一つだけ取り出します。それは・・・

ほとんどの日本人は、自分のことをまあまあ金持ちだと思っている。しかし実際日本人の生活レベルは、世界的に見たら中の下

であるという、柳井氏の主張。

なるほど。
確かに、そうなのかも。
ここ数年で、10カ国程度ながら海外を旅行 and 出張した時に覚えた違和感が何だったのか分かった気がしました。

1980年生まれの私は、時代の空気のせいか、もしくははっきりそういう教育を受けてきたせいか、「日本人は金持ちである」と思っていました。
しかし、アジア、特に中国に行って覚えた違和感は、金持ちそうな若者がいっぱいいるし、金持ちが住みそう高層住宅をたくさんあるってことです。


ただ、やはり日本の生活レベルが中の下というのは言い過ぎではないでしょうか。
例えば、また中国の都市部でも、大通りから一本外れると、まだまだ豊かではなさそうな人々・家が、たくさん見られます。

ということで、全人口の平均で日本が「中の下」かは私は疑っていますが、世界で活躍するビジネスマンのなかで「中の下」なのは納得しました。
そして、「日本人が金持ちだ」という思い込みは捨て去りました。


全体的に、柳井氏は少し現実を厳しめに見ている印象です。(私がまだまだ甘く見ているのかもしれないですが)

しかし、これを読んで、学者でもない限り現実を中立に見る必要はないし、そもそも出来ないのかなと思いました。
中立な視点・まっとうな考えを重視して、自分を丸くすることに力を使いすぎるよりは、その時点で持っている現実認識をもとに、圧倒的な行動力で突き進む。それがリーダーというものかなと思いました。
まあ、成功してこそその極端さは正当化されるのでしょうが。



<その他メモ>

・ 世界一のブランドを目指すのに、ニューヨークの五番街に出店するのは必須だった
・ サラリーマンが身分だと思っているのは、世界中で日本人だけ
・ (円高を考慮すると)日本人は身の丈の倍の生活をしている
・ 儲けない限り、日本は再建で出来ない
・ 経営のやり方は無限にある

2012年10月6日土曜日

最近ゾーンに入っているか? 「ASIAN TOUR IN TAIPEI(チャゲアス)」



チャゲアスの話をします。

チャゲアスのDVDを久しぶりに買いました。
1995年に台湾で行われたライブです。
良い買い物でした。

チャゲアスを語り出すと長くなるので、楽しめるポイントを3点だけ書きます。


■楽しめるポイント1 演出
この頃のチャゲアスのライブはバブリーな雰囲気で、今となっては違和感を覚える演出も多いのですが、これは海外で行われたということもあってか、CHAGE/ASKAとも正装に近くて、今見ても違和感ありません。

■楽しめるポイント2 ASKA絶好調

ASKAの声の調子は、1991~1995年あたりが最も調子が良いと思います。
したがって、これはASKA絶好調時のライブの一つです。
ちなみにCHAGEは大体いつでも調子良いです。
やはり、チャゲアスのライブは、ASKAの声が伸びまくっているもののほうが楽しめます。

■楽しめるポイント3 ゾーンに入っている
チャゲアスのライブは大体そうなのですが、CHAGE/ASKA本人たちが完全に入り込んでいるのが良いです。
スポーツで言う「ゾーンに入る」と似ているのではないかと思いますが、本人たちが意識の変性状態に入っています。
特に後半、
モナリザの背中よりも
僕はこの目で嘘をつく
YAH YAH YAH
が立て続けに演奏されるあたりはかなりきていると思います。


以上、DVDの楽しめるポイント3点でした。

CHAGE & ASKAのライブに行きたいとも思うのですが、最近年も年ですし、自分が(ある意味)CHAGE & ASKA側でなくてはいけないとも思いました。

2012年9月23日日曜日

【英語の話】多読はビジネス書でどうぞ




"Lean for Dummies"
という本を読みました。
「誰でもわかるリーン」といった意味です。
(リーンはトヨタ生産方式をもとに作られた、無駄無く製品やサービスに価値を賦与していくという一種のモデル・手法です)
平易な文体でわかりやすかったです。


さて、この本に限らないのですが、今日は最近洋書の読み方について思うところがあったので、簡単に記します。

私より英語が得意な人は無視してください。


<洋書の選び方 = 簡単なビジネス直結型の本を読みましょう>
英語の本で、"○○ for Dummies" や、"Complete Idiot's ○○"といった本が、たくさん出ています。
どちらも、初心者向けに、ある領域を解説した本ですが、結構マニアックな領域まで出版されています。
A5~B5くらいの大きめの本で300~400ページくらいあるものが多いので、日本の新書と比べたら2~3冊分くらいでしょうか。

最近、このシリーズは英語学習者に最適だなと思っています。

私は、日本で英語を勉強して、いざ洋書を読もうと思った時、本によって読める本読めない差が激しすぎて、本選びに苦労した経験があります。
その点このシリーズは英語のレベルが高すぎて読めないということがないです。

「英語は得意だが、何でも読めるというレベルではない」という場合、"○○ for Dummies" "Complete Idiot's ○○"から選ぶのがお勧めです。

洋書解説の本・サイトは結構見ましたが、とにかく小説の紹介が多いのです。
「英語を勉強して、英語の小説を読めたらかっこいい」という気持ちはわかります。しかし多くの日本人英語学習者は、身につけた英語が仕事で活かせてナンボのはずなので、もっと英語をビジネスで活かす方向に導いてほしいですね。


<電子書籍と辞書>
若干話が変わります。
洋書の読み方として、「リズムを崩さないために辞書は引かない」という考え方があります。確かに1ページ読むのに10回も辞書を引くようでは読むスピードを上げるトレーニングにはならないでしょう。

しかし、Kindle Touchを使って、考え方が変わりました。
タッチパネル式の電子書籍リーダーであれば、単語をタッチするだけで英英辞典が引けるので、リズムがあまり崩れません。
辞書を引いても出てくるのは英語なので、モードが変わってしまうということもないです。
私はKindleで辞書が引きやすくなったおかげで、今までよりも難しい本を読めるようになった気がします。
これが15,000円程度で買えるのだから、英語学習者(初級者は除く)にはとても良い投資だと思います。

なお、初級者がいきなり洋書を読むのはやめたほうが良い、というのが私の意見です。難しすぎるからです。
初心者向けの素晴らしい教材がその辺の本屋で手に入るので、まずはそういうものを使って勉強したら良いと思います。

きみはきみの真夏を持っているかい?ー「超訳ニーチェの言葉II(白取 春彦訳)」

きみはきみの真夏を持っているかい。
あるいは、きみ自身の真夏が来ることを本当に願っているか。

(ニーチェ)

しばらく、ブログを書くような気分ではなかったので、休んでいました。
久しぶりの更新です。





前作「超訳ニーチェの言葉」が面白かったので、続編を本屋で見て即買いしました。
(前作は、私の2010年ベスト4に入っていました。写真は、黒が第1作、青が第2作です)

本作も面白かったです。

体裁は、完全に同じ。
ニーチェの名言をとりだして、現代人に分かりやすい訳で紹介しています。

したがって、私にとっては、使い方も前作と同様です。
せせこましいこと、汚いこと、硬直的なことを考えたりしたとき、心の余裕、弾力性を取り戻すのに役立つ。
そういう本です。

例えば、自信を失って積極的な判断が出来なくなっているときに

若者よ、勇敢であれ。人が恐れるほどに勇敢であれ。

なんて名言を読むと、多少積極性を取り戻せるわけです。
自分が若者かどうかはこの際置いておいてください。


普通に生活していると、どうしてもロクでもないことを繰り返し考えたりしてしまうものだな、と思います。
気を取り直してポジティブに活動しなおすやり方は色々あるでしょうが、この本はとても効果ありました。


前作と本作、どちらが優れているということはないと思うので、とりあえず読んでみたい人は、中古で安く手に入る前作から読んでみるのもよいでしょう。

なお、本著で特に私が戒められたのは次の教えです。

いつも冷静で理性的であろうとするな。肩がこるし、窮屈だ。

2012年9月1日土曜日

<リーン・シックスシグマ> The Complete Idiot's Guide to Lean Six Sigma [Kindle Edition]



会社のプロジェクトが、シックスシグマのフレームワークを使って組み立てられているので、
「The Complete Idiot's Guide to Lean Six Sigma」
という本を読みました。
「誰でもわかる、リーン/シックスシグマ」
みたいな意味です。

(Kindleで読んだので、写真もKindleになってしまいました)


例えば、シックスシグマのフレームワークに、「DMAIC」というのがあります。
以下の順番で物事を改善するとうまくいく、といった枠組みです。

Define ⇒ スコープをきめる
Measure ⇒ 現状を測定する
Analyze ⇒ 根本原因を分析する
Improve ⇒ 改善する
Control ⇒ 改善が定着するようにする

例えばこういうフレームワークにのっとって、プロジェクトプランが考えられているということです。

言われてみると、どの言葉もやけに文書中に登場します。
しかし、どれも簡単な単語なので、プロジェクト文書中に出てきてもほとんど注目していませんでした。一応文字どおりの意味で理解できるので。
しかし、この文脈の中で出てきているとわかると、プロジェクト文書がより理解できるようになりました。

例をもう1つだけ。
プロジェクト責任者のことを「デプロイメント・チャンピオン」と呼んでおり、なんかニュアンスがよくわからないな、と思っていたのですが、シックスシグマ用語だとわかってすっきりしました。



ということで、今知りたいことがいっぱい書いてありました。
読んで良かった~
会社が準拠しているコンセプトとか、フレームワークってのは、早めに抑えないといけないんだよなあ・・・
一般的なPMBOKなどの知識ではなく、こういう勉強をまずするべきでした。

(休職派遣直後、派遣元の昇給条件になっている資格を無理やり取って、派遣先の勉強がおろそかになった代償はそれなりにあったと思って、反省しています)

それにしても、ITの頭だったのが、徐々にメーカーの頭になってきたのは良いことだと思っています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
余談ですが、英語の本を速読するのは久しぶりで、最初全くスピードが上がらなかったのですが、後半、全盛期に近い(と思う)スピードが戻ってきました。
眠らせていた英語力がいざという時本当に戻ってくるか少し不安に思っていたのですが、安心しました。

わかりやすく、もののけ姫風に言うと
「戻って来た!黄泉の国から戦士達が帰って来た!」
という感じです。

え?わかりにくい?

2012年8月26日日曜日

予算管理は使えるスキル


お金をどこに使うかによって、人生はすごく変わってくる。  − 斉藤孝(座右のゲーテ)


私自身の目標がいくつか出来つつあるので、合わせて予算も取ろうと思っています。

「予算管理」は、会社に入って身に付いて良かったスキルの一つです。
地味ですが、この能力の有無で、人生変わるのではないかと思います。

私は貯金好きなサラリーマン家庭に育ったせいか、勝間和代を読むまで、投資をして自分を変えていくという考えがしっくり来ませんでした。
(「お年玉をどう消費するか」くらいは、子供の頃から紙とペンで書いて考えてはいましたが)

その後運良く(?)予算を管理する仕事を数年したおかげで、目的を達成するように計画を立て、その計画に従って予算を使うことで、会社が毎年変わっていく(時には無駄な投資もある)ことが、より実感できました。

これ(予算管理の仕事)は図らずも良い経験でした

パーソナルな予算管理はしばらくまともにしていませんでしたが、今ならお年玉の使い方を考えていたときよりはだいぶうまくできるような気がします。

高い服は町田で買うな



がらでもないですが、お洋服の話をします。


私、服飾品は町田で買うことが多かったのですが、最近、身なりを整えようと思って、読書会などの帰りに、銀座、六本木、表参道などで服飾品を眺めてきました。

安いものはどこで買ってもいいですが、少し高いものを買おうと思うと、都心と町田では品ぞろえが全然違いますね。

当然、都心は店のバリエーションが豊富です。

あと、チェーン店(例えばマルイに入ってるような店とか)の場合でも、都心の店舗に比べると、町田店は規模が小さめだし、その結果売れ筋商品中心に置いてあるような気がします。(これは憶測入ってます。あと女性物はわかりません)

その意味では、町田の服飾品チェーン店の小規模店舗はコンビニみたいなもので、「町田で買い物をする=売れ筋商品を買いがちになる」と言えるかもしれません。

しかし、大体都心で買い物をしようとすると、行った時にはすでに疲れてしまって、判断力が無くなるんだよなあ。まあそれでも、こだわりの一品は、選択肢豊富な都心で買ったほうが良いなと思い始めました今日この頃です。

2012年8月25日土曜日

本のジャスト・イン・タイム(電子書籍端末の話)



最近、会社で必要な知識

・ 6シグマ
(製品の不良率を下げたりするための経営管理手法の一つ)
・ Lean
(無駄の無いプロセスのモデル。トヨタ生産方式が元になっている)
・ ERP
(企業の大部分の業務領域をカバーする統合システム)

あたりを、英語で勉強しています。

(既に日本語である程度知識を入れました。本社(アメリカ)主導のプロジェクトに参加していることから、今度はこれらを英語で理解するフェーズに入っています)



そんなことをしているので、Kindleが大活躍しています。

最初、Kindle(3G付き)だと、いつでもどこでも本を購入出来てしまうので、無駄遣いが増えるのではないかと想像していたのですが、逆でした。

Kindleであれば、Sampleをいつでもどこでも入手できるので、失敗がだいぶ減ります。
そして、(これが一番重要なのですが)、いつでもどこでも買えるということは、「(本屋でよくやってしまうような)読むか分からないけど一応買っておく」というパターンを無くすことが出来ます。
3Gがついた電子書籍端末であれば、読む直前に、本当に読めるときに買えばよいのです。

3G付き電子書籍端末のおかげで、本のジャスト・イン・タイムが実現しました。
(ジャスト・イン・タイムは、トヨタ生産方式の用語で、必要な資材を必要なタイミングで必要なだけ生産現場に持っていくというやり方のことです。)

6シグマではモデルとして8つの無駄が定義されていますが、電子書籍端末で様々な無駄が解消できるなと思いました。
例えば、
・ 作りすぎのムダ
(買いすぎない)
・ 在庫のムダ
(場所をとらない)
・ 不良のムダ
(Sampleを読めるのではずれを引くことが少ない)
・ 運搬のムダ
(本をたくさん運ばなくて済む)
・ 動作のムダ
(本屋に行かなくて済む)


6シグマは生産者の視点に立ったモデルですから、上記はモデルを若干拡大解釈してはいますが、Lean(無駄がない)のは間違いないです。

ということで、ずっと検討してこなかった日本語対応電子書籍端末も、導入を検討始めました。
これで、本に埋もれる生活ともおさらばできるかもしれません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2012/08/25追記

電子書籍端末として、SonyのReaderと楽天のKoboをヨドバシカメラで触り、Webで幾つかのレポートを見たのですが、どうも日本語電子書籍ワールドはまだ私が期待しているようなレベルになっていないようなので、見送りました。
近々(いつ?)発売されるといううわさの、Kindle日本語版と、Sonyの新機種を見てからもう一度考えます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

参考
6シグマの8つのムダ

(1)作り過ぎのムダ
(2)不良のムダ
(3)加工のムダ
(4)運搬のムダ
(5)在庫のムダ
(6)動作のムダ
(7)待ち時間のムダ
(8)何もしないムダ

2012年8月24日金曜日

文房具いろいろトライアル - ジェットストリームとハイブリッドテクニカ(ボールペン)

先日、文房具を紹介するという朝食会に参加して、いろんなボールペンを教えてもらいました。
タイトルにある2種類を試してみたのですが、その使い心地は想像以上に良かったので紹介します。

こちらが写真。
上がハイブリッドテクニカ。105円。
下がジェットストリーム。157円。

書いたらこうなる。
上がハイブリッドテクニカ。
下がジェットストリーム。

ハイブリッドテクニカのほうが太い。
マインドマップとか、グラフィカルなものを描くのによさそう。

ジェットストリームのほうが細い。
すごく滑らかな書き味で、ほとんどインクたまりが出来ないのがすごい。
尚、このジェットストリームは、今一番書きやすいボールペンであると評判が高いらしい。



今回試した中で、私にとってはイマイチだったのがこれ(スミマセン)。
これは書き味滑らかで、書いたときインクたまりが出来やすい。
後、ちょっと線がかすれる。

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というわけで、ボールペンのレポートでした。
ボールペンというのは個体差もあるかもしれないし、どんな書き味が手にフィットするか個人差もあると思うので、ご参考程度にどうぞ。


正直、ボールペンの使い心地など大した問題ではないだろうと思って軽視していた私としては、この2つのボールペンはなかなか画期的でした。
なんか、どんどんメモとか取りたくなりました。
「使いたくなる道具」を持つと、行動パターンが変わります。
私、そういうタイプでは無いと思っていたのですが、そういうタイプでした。
行動パターンが良く変わるとは限らないですが、このエネルギーはうまく使いたいですね。

会社で支給されたボールペンを満足して使っていた私ですが、会社でも自分で買ったボールペンを使おうかなと思い始めています。