2016年9月7日水曜日

ナイーブさ(村上春樹)を捨てる



長年、村上春樹の小説は断捨離の対象とせずキープし続けていたのだけど、捨てようかなと思ってます。
村上春樹は面白いけど、なんとなく読むにはナイーブすぎます。
油断して読むと、そのナイーブさが自分に伝染します。
作品によるけど、村上春樹の「僕」は、基本的に嫌なことはやりません。
徹底的に自分の身体感覚に従います。
「複雑なことを考えるには疲れすぎていた」などといいわけをしつつ、重要な局面を前にウィスキーを飲んでグダグダしたりするわけですが、こういうシーンが頭に入っていると、自分が似たような局面を前にしたとき「疲れているから今は考えなくていいか」という発想になってしまいます。
うっかりと。

あと、コーヒーとかサンドイッチとかスパゲティとかクラシック音楽にこだわりがあり過ぎる奴とかがたくさん出てきます。
仕事の流儀としてのこだわりじゃなくて、自分を満足させるためのこだわりです。
こだわりがあるのは結構だけど、ノイズのあるものが受け入れられないのはある意味ナイーブです。
最高においしいものを食べる喜びはもちろんあるけど、時には大してうまくもないサンドウィッチとか、伸びきったスパゲティくらい食べられなきゃ生きていけません。
村上春樹が頭に入っていると、人生の大事な局面にエネルギーを使うことよりも、味にキレのあるサンドイッチとかを食べたくなります。
それはまずいです。
ってことで、何となく読むのを禁止にするべく、捨てようかなと思っています。

まあ、また読みたくなったら買おうかとは思っています。
旅行の時なんかは気分にフィットするからね。

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