2025年12月12日金曜日

【改善】 刺身を自分で切る(食関係)

今年やった食関係の改善について。

1.家から離れたスーパーでも物を買う

近所のスーパーだけしか行かないと、「買う食材が固定化=毎度味が同じ」、になってくるので、通り道の駅でも時々食材を買うようにした。

大根(重い)、卵(デリケート)、肉(衛生・匂い)みたいなものは買わない。買うのは乾物や出汁みたいな、軽くて衛生上の問題も無いもの。

こう言うのを変えるだけでも、自炊で作り出せる味のバリエーション増える。

自分でいろんな味を作れると思えれば、自炊のモチベーションも続く。

今後も、出かけたついでに乾物・出汁(など)はチェックしたい。


2.生野菜

自炊はしつつも、サラダを作るの面倒なので、ずっと生野菜の摂取少なめだったが、加熱する料理を作る時、一部を生で別に取っておけば追加の手数少なめで無理なく生野菜をとれることに気づいた。例えば、カレーを作るとき、人参とタマネギを少しだけ分けて取っておいて、後で塩を振るなどして食べる。加熱すると壊れる栄養があるわけだから、これだけで摂れる栄養のバリエーション増えているはず。


3.刺身を自分で切る

時間がある時は、お造りになっているやつではなく、柵状の刺身を自分で切るようにした。

メリット色々ある。

・ シンプルに安い。結果たくさん刺身食べられる。

・ 自分が食べたい魚を選べる。スーパーの刺身はマグロが主役感あるが、私はマグロを特別食べたくないので、それ以外の魚から選べるメリット大きい。

・ 売っている魚のバリエーションも遙かに多い。

・ 魚の種類が分かる(スーパーの盛り合わせは魚の種類が分からない場合ある)。


そして何よりこれが一番自分にとって良かったことだが、自分で切ることで刺身からのフィードバック(?)が増える。

例えば、自分で切ることで、

「サワラってこんなに崩れやすいの」

「ブリの脂って、手で触れば溶けるほど融点が低いの」

みたいな感覚が増えて、魚の理解が深まる。自力度を上げた良さが出ている。 なんなら柵の状態で売ってる魚を一通り買って切ってみたくなってきた。

であれば、魚の形をした状態からおろしたらより良いのかも知れないが、そこまでは手をつけられていない。とりあえず近所には刺身用で魚の形を残したものは売っていないというのもあり。


ところで、私は刺身が好きなのになぜこれを今までやっていなかったのか。

忘れていたが、思い起こすと10年以上前一度チャレンジしたことがあったが、その時は貧弱な台所、貧弱な包丁、貧弱な調理技術、忙しい、等の理由でやってられないと思ってすぐギブアップした。その時は今ほどお造り状の刺身が高くなかったことにも後押しされている。

十数年ぶりにやってみたところ、台所、包丁、調理技術が改善されたためかで、比較的無理なく出来るようになっていた。

こういう、以前試してダメだったが、時間をおいて再チャレンジしたら案外できることって、時々あるよな。

2025年12月11日木曜日

【改善】 角度を上げ直しても良い(運動・体力など)

今年、運動に関係して改善した点、その結果、感想などを書きます。

1.改善


(改善1)ストレッチの充実

これまで運動といえば、有酸素運動中心だったが、ストレッチを意識的に増やした。

やり始めて1週間くらいで、可動域が広がるのは分かる。

その後、少しずつ凝りにくい体になった来たような気がする(これを効果実感するまでは時間がかかった)。


まず、運動の後できるだけ整理体操をやるようにした(今までろくにやってなかった)。

あと、それ以外のストレッチについては、風呂の後寝る前にまとめてやろうとすると、冬などは冷えてしまうし、眠いと面倒くさくなるので、風呂に入る前にできるだけやるようにした。寝る前にも余力があればやる。ストレッチ効果の面でベストかは知らないが、生活リズム的には良い。

整理体操、風呂前、風呂後という感じで、1日に2度、3度やると、2度目以降は可動域が広がっているのが分かる。


(改善2)靴のローテーション

主に脚の不調対策で、体の使い方に偏りがあるのは良くないのではと思い、靴のローテーションに変化を入れた。

これまでも2足で回していたけど、基本的にオーソドックスな靴2つで回していた。これを、普段履いているのとは違うタイプの厚底の靴(あまりフィットしないと思ってしまっていたものをあらためて出した)も混ぜ、さらに、雨の日用にしていた古い(少し硬くなった)靴もローテーションに混ぜた。つまり4足で回した。きっちり25%ずつ使ってみた。

後から混ぜた2つは、足にフィットしないと言うよりは、レギュラーなやつとは体の使い方が(期待通り)微妙に違い、最初は慣れが必要だったけど、何度か使っていたら馴染んできた。走り始め微妙だと思っても、1kmくらい走っていると馴染んでくることもある。

断捨離などと称して、はやまって靴を捨てなくて良かった。


2.改善の結果、感想など


(1) 脚の違和感減った

上記の改善が効いているのか、偶然なのか、あまり判然とはしないが、夏頃感じていた脚の違和感が減り、ジョギングが続けられるようになってきた(あとは脚の整体もやってもらったし、プールで積極的にバタ足もしたので、それらが効いている可能性もある。まあ人間の体は複雑だから、これさえやれば万事OKみたいなのは無いわな。多分どれも少しずつ効いているのだろう)。

これでジョギングできっちり心拍数上げられると体調が全然違う。

整体は継続するか微妙だが、上記1の改善は怪我防止にも良さそうなので継続予定。


(2)角度を上げ直しても良い

ところで、2年前の怪我、そして今年の膝周りの靱帯の違和感でジョギングが不調のことが多かったところから、少し復調してきたかも知れない。

前回のエントリ(※)のテーマである読み筋の話になってくるが、上記2.(1)の脚の不調と自分の年齢から、自分の体力が今後どう推移するかの読みにおいて、少し角度を下げすぎていたような。体力がガタ落ちするとも限らないようなので、角度を上げ直しても良いかも。ある程度メンテナンスの方法を探りながら上下にブレながらも全体的には水平くらいでしばらく維持できるかもしれない(できないかも知れないが)。

ここでは運動能力の話ばかりをしてきたが、これに限らず、頭の働き、様々な技能、感性等、あらゆる面でまだまだ能力が落ちていくことばかり考えなくても良い。自分に期待する角度を上げ直しても良い。

これについても読み筋を固定しない方が良い。


※ 前回のエントリはこちら

【節約01】 読み筋をガシガシに固めてはいけない

【節約詳細03】 肉を食べると元気が出る

節約生活の感想(上記エントリ)の続きです。 これまでの関連エントリはこちら。

【節約詳細01】 読み筋をガシガシに固めてはいけない 
【節約詳細02】 世界が縮む


今回は以下話について。 6と7は節約というよりはFIRE関連トピックというほうが良いかもしれない。


6.ストレス

7.4%ルールは戯言

8.良かったこと

9.結論


ーーー


6.ストレス


・ 想定外の出費がストレス

節約トライアル中に冷蔵庫が壊れた。冷蔵庫が壊れたら買い換える以外に選択の余地なんかないし、普段ならこんなの何も考えず買うが、予算を組んで動いていると予定外の出費が結構ストレスに感じられた。


・ 不安を抱え込む

投資収入という自分のコントロール度の低い収入源に依存するのは不安が大きくなる。金の不安で楽しさが減る。


・ 有価証券取り崩しのストレス

生活防衛資金を維持するために現預金毎月チェックして、少しずつ現金化するのも(多分)ストレスだし疲れる。多分慣れはあるだろうが。

私の場合は今回はトライアル期間も短く毎月の取り崩しとかはしていない。しかし、追加長期旅行の前に現預金比率上げるため、一部投資有価証券を取り崩した時、(その後株価が上がったこともあり)資産を崩したことを実感して心がザワついた。これが毎月続くようでは取り崩しのストレスも大きそう。


・ 読み筋が1本というのは、リスク管理の観点からも良くない。

複数のシナリオに対応するのがリスク管理の基本だから。よく言われることだが投資有価証券比率高い状態でFIREして、取り崩しフェーズで大不況が来たら終わり(この話を次の7に書く)。


7.4%ルールは戯言

4%ルールは戯言(たわごと)というか、絶対防衛ライン視するのは誤り。

論拠は何かと思って原典の条件を調べたが、半分債権(ドル生活者でかつドル建て債権想定なので為替リスク無し(というか普通はリスク資産とさえ見なさない)/計算期間には債権利回り10%超えていた期間もある)で運用する想定計算らしい。現代日本でそんなポートフォリオ組んでる人いないよな。昨今のFIRE論を見ると、この辺りは都合良くつまんでる印象。

仮にだが55歳で早期退職するとして、そこでバブル崩壊して大不況が来たら人生において金を使うタイミングが無い。日経平均は1989年以降34年以上戻らなかった。その間元本を取り崩す必要もあるし、89歳で株価が戻っても有効に使う気力・体力が無い。米国株(S&P500)でさえ2000年以降12年以上戻らなかった。このようなメジャーインデックスでさえこれがありうる。


8.良かったこと


・ 固定費削減

この期間に固定費を見直して多少削減できたのは良かった。 Youtube premiumを切った。 ツール系サブスクリプション(Evernote/Dropbox)も切った。気合いで別のサービスなりにデータ移行した。節約にある程度エネルギー使うつもりで無ければなかなか出来なかった。 旅の後、クレジットカードも減らした。


これは、金銭的なメリットだけで無く、管理上のメリットもあった。

EvernoteもDropboxも毎年値上げしまくりだしプランも微妙に変わっていくしで、更新前にプランを把握したり、切るかどうか検討したりが毎度面倒くさかったが、そのタスクが丸ごと無くなった。

クレジットカードも、決済代行会社を3種類バラバラにしていた(旅行中セキュリティによりカードが全部はじかれる事態を防ぐため)のだが、明細を確認するのも面倒くさいし、実際に不正利用もあり(気づくのが遅れて、数千円だが補償が間に合わなかった)、カードを減らして管理が楽になった。何でもそうだが、モノを持ったりサービスを使えば管理コスト(労力も含む)が増える。

今度大きい旅行に行くときはまたカードが必要になるだろうが、その時また作る。その時にプライオリティパス付帯がついているカードを選び直すメリットあるし。


・ 肉を食べると元気が出る

家計簿をつけて食費を把握し直せたのも良かった。

コロナの時も一時的に家計簿をつけていたが、この時、全部自炊で、肉or魚を大体毎日食べて食べて30千円/月くらいのイメージだった。しかし今同じ感じでやると45千円/月くらいになる。

タンパク源を卵・豆腐辺りで回せばもっと下げられそうだが、それは一瞬試してやめた。アホっぽいが、やはり肉を食べるほうが普通に元気が出る。肉を我慢するような節約をしてはいけない。

(いやでも、実際最近買うのは鶏・豚ばかりで、牛はあまり買わなくなっているので、これ以上物価が上がったら我慢してしまうかも)


・ パーソナルファイナンス

パーソナルファイナンスについて知識をアップデートできて良かった。現時点で支給される予定の年金額などを調べ直した。保険も少し見直した。

インパクトが大きいフィットネスはキープしたが、意識的に健康へのインパクトを考慮してキープすると判断し直せたのも納得感があり良かった。


9.結論

現時点の結論としては、

「人生において、節約を第一に考えるようではいけない。優先順位(※1)として間違っている」

(従って、労働収入でそれなりに稼ぐ方向で行く)」

になる。


しかし、トライアルをしてみて色々分かって良かった。

今の時点で一度やった価値はあった。旅のまとめと同じだが、やってみるからわかることがあるし納得感出る。


以上、節約生活の感想でした。


ーーー
※1)
では優先順位をどうするか。これは現時点で答えを明確にはしておらず、今後の検討課題にしたいが、仮の答えとしては、
1.健康
2.経験
3.金
かな。これだとレベル感の違うものをごちゃ混ぜにしており、いろんなシーンで判断軸にはならないが、現時点ではあくまでイメージとして。あとは実際これで動いてみないと、何とも言えないだろう。

【節約詳細02】 世界が縮む

節約生活の感想(上記エントリ)の続きです。

【節約詳細01】 読み筋をガシガシに固めてはいけない


今回は以下の話をします。

2.世界が縮む

3.金があればやりたいことは普通にある

4.ドーパミン問題

5.やりきった感出しにくい


ーーー

2.世界が縮む


・ 読めることしかしない弊害

コスパが見える活動しかしない結果、長期的が視野も無くなる。遠い未来になるほどコスパなど読み切れないので、短期的なメリットばかり考えてしまう。いわゆる「急ではないが大事なこと」に目が向かなくなる。


・ 自分を拡張することへの躊躇

自分を拡張する事に金を使うのに躊躇する。旅以外にも、例えば新しいテクノロジーを試すとか、本を買うとか、遠方の人と会うとか。

金を使う前に投資効果を検討するのは良いことだとは思う一方、明確に予算がついていないことには、簡単に金を使えない。基本的に全部予算管理して投資効果分析の上で動くので、フットワークが重くなる。

自分への投資という一番効果が高い(と思いたい)投資をためらってしまう。


・ 運用保守フェーズ

言い方を変えると、節約生活=運用保守フェーズ。

予定調和の外に出てやりたいことをやる人生ではなくなる。

まだ新規開発を止めて良い時期では無い。


・ 発散系アクティビティと相性悪い

さらに言い換えると、節約というのは、頭の使い方としては収束系。私はこれは得意なのだが、発散系アクティビティとは相性悪い。頭がどんどん収束方向に動いてしまう。


結論としては、節約ばかりでは自分の(環)世界が縮む。


3.金があればやりたいことは普通にある


現代社会で「金を使わない範囲で楽しむ」というのは現実的には厳しい。実際問題金はいる。顕示的消費とかはまあまあ無くなってきたような気はするけど、やはり金はある方が良い。

人生の最後はそのような「欲望全落とし」でもいいかもしれないけど、若いうちにそれでは人生の満足度が下がりそう。


言い方を変えると、昔ほどは体力が無いとは言いながらも、今なら有り余る富があればやりたいことはまだある(その体力・気力・頭の働き、感性がまだある)。バケットリストを見直している話(※1)を何度か書いたが、改めて考えても、行きたい場所、食べたいもの、やってみたいことはまだまだある気がする。

節約生活は、「無理」というよりは、そればかりやるには私には「まだ早い」とも言えるかも。

人生の中で新しいことに興味関心を持って動けるフェーズは当然期限がある。そのつもりで動いていきたい。


4.ドーパミン問題


コスパ高く楽しもうとすると、安いドーパミン源、例えばYouTube、Netflix、SNSなどに行動が流れやすくなる。

今はそれで楽しめるから良いじゃん、というかそれこそがコスパ高く楽しむコツじゃん、と言う論調もあるが、私は今のところ人生をこれで埋め尽くして良いとは思わなかった。

実際、旅の情報をYoutubeで仕入れ始めたとき、調べているうちに調査に必要の無い旅動画を次々に追ってしまった。頭の片隅では正直自分がどうかしていると思った。こんなに動画にハマるとは思わなかった。ドーパミン中毒は危険。「Youtubeがあるから金が無くても楽しめる」論は、「アルコールやドラッグが安く手に入るから楽しめる」と言っているのと同じレベルの感ある。

これもあり(あとはインプットはもう十分と思ったのもあり)、最後の旅の前はYoutubeを丸ごとブロックした。


しかし、ドーパミンを全否定してはいけない。ドーパミンが行動力・ひいては人生のドライバーでもあるんだから。やりたいことは追っても良い。でも何を追うかは意識的に決める方が良い。今追い求めるのはYoutubeやNetflixでは無いだろうと思った。


少し別の話になるが、もう一つFIREを想定した時ドーパミン問題が出ると思ったのは、市況が気になること。市況・株価というのも気にし始めると際限が無い。株価のチェックでドーパミン中毒になってしまう。


5.やりきった感出しにくい

旅で「やりきった感出るまでやるからこそ次に行ける」といった話を書いたが、毎日節約では、毎日やりきった感出しにくい。現実的にはやりきった感を出すには金があるほうがいい。金を使えば自分をブースト出来る。

節約生活では、毎日何が出るかわかりきった60~70点くらいの満足度のアクティビティで埋め尽くすことになりがち。わかりきった70点の活動は、毎日やっていればさらに摩耗する。ミラノ風ドリアや牛丼は時々食べたら70点の満足度はあるが、毎日交互に食べたら1年後には50点くらいになるだろう。


逆に言うと、ここで書いた2~5あたりを解決できるなら節約生活だって悪くないという気もする。その解決方法が今のところ無い、というのが結論だが。


今回はここまで。


ーーー

※1)

バケットリストを見直す話。例えば以下。

【1年間まとめ04 旅】 「行きたい場所」という名の欲望

2025年12月6日土曜日

【節約詳細01】 読み筋をガシガシに固めてはいけない

超節約(及びそれを前提としたFIRE)がどのくらい成り立つのかと思い試したが、少なくとも現時点私には無理っぽい。 その理由の大枠は、先のエントリ(以下エントリの6)に書いた通り。

【Ist/Hel/Tal/Polまとめ03】 Long standing unfinished businessを消せ


旅について書いたつもりだったが、基本的に言いたいことはもう書いてあった。

なので、概要を読みたい方は、上記エントリを読んでいただくほうが、まとまっていて良いかもしれない。


その他のポイントについて詳細を、補足的に順次書きます。

ボリュームが大きくなってきたので、幾つかのエントリに分けるつもりです。まず今回は、読み筋の固定化問題について。


1.読み筋の固定化問題


・ FIREは読み筋をガシガシに固定すること

FIRE一点賭けは、「今見えている読み筋の中で生きていきます」と言う発想。

今見えていない面白いこと(往々にして追加コストがかかる)を見つけたとき飛びつけない。飛び移れない。狭い読み筋一本で行こうとすると、それから外れる物が全部無視したくなってしまう。ギリギリで成り立たせようとすると窮屈。


・ 読み筋への愛着/サンクコスト

読み筋については、羽生善治永世七冠が「長時間検討した読み筋には愛着がわいて捨てられなくなる」「後から無理筋だと気づいても押したくなる」といったことに言及している(この話を昔ブログに書いた記憶あるのだが見つけられなかった・・・なぜ)。

羽生永世七冠は当然将棋の盤面の話をしているのだが、将棋に限らず、自分の読み筋には愛着がわく。簡単には捨てられない。読み筋についてもサンクコスト問題はある。一つの筋を読みまくってしまうこと自体、柔軟性が無くなるリスクがある。一度読んだ読み筋に固執してしまうと、思考が全然発散しない。


・ 世界も自分も読み切れない

そもそも未来は読み切れない。

盤上でさえ(羽生永世七冠でさえ)一度読んだ読み筋が「筋が悪い」ことはある。世界(社会、自然など)も、人間(精神も肉体も)も盤上と比べても無限に複雑なんだから、普通の人間が読み切れるわけが無い。

世界や人間が複雑という理由だけで無く、読み手の思考の限界だって当然ある。ましてや、私を含むほとんどの人間の頭には、羽生永世七冠のような読みの深さ、広さ、精度なんて無いんだから。

私が頑張ってあれこれ読んでいる読み筋が、後から「筋が悪い」と気付くことなんていくらでもある。

せめて自分の読みの筋が悪ければ、読み筋を変える柔軟性は持ちたい。


余談1)

この世界の複雑さ、読み手の頭の精度の理由から、私は未来予測系の本があまり好きでは無い。未来なんて誰にも分かるわけ無いから。


余談2)

頑張ってブログを書いて思考をガシガシ固めてしまうことにもサンクコスト問題があると思い、近年警戒している。例えば昨今頑張って書いた旅行記、これを書かなければ、それはそれで記憶も残らないし、思考が際限なくグラグラのまま。だから書くメリットは間違いなくある。結論としては書いた方がいい。しかしこのような言語化(命題化、法則化、これらに伴う記憶の固定化なども含む)にもサンクコスト問題がある。自分で頑張って言語化したことは愛着が沸いて捨てにくくなってしまう。しかし、自分で一度言語化した後、その後の感覚の変化などで、それが意味を持たなくなることは往々にしてある。「昔書いたこと全然違っていましたわ」とは言いにくいので、過去の思考を肯定するところから考えたくなってしまうが、必要であれば翻す柔軟性も持ちたい。それでこそ一段上のレベルに行けると言うことだと思うので。

今後、過去にこのブログで書いたことと全然違う事を言い出した場合は、私が柔軟に対応した結果だと捉えて頂き、ご容赦頂きたい。


余談3)

読み筋を1つに固定するというのはミニマリズムも似ている。ただミニマリズムはFIREと比べて修正・変更はききやすいのであまりリスクは感じないが。

あと、断捨離をギシギシにやるのも読み筋の固定化。捨てたけど後から「やっぱこれいるわ」ということはいくらでもある。

FIRE、ミニマリズム、断捨離みたいなものは、それを取り巻く一揃いの理論体系がある。しかし、世界は無限に複雑だし、人間の精神は(肉体もだけど)いつも揺れ動いているので、理論体系にハメても何かおかしくなってくる。期間が長くなると特にそう。人間の精神の軸は「ときめくか否か」だけではない。


今回はここまで。

2025年12月4日木曜日

【本】2025年 面白かった本

今年読んで面白かった本をまとめます。
上半期版(リンクは本記事の下部)からの更新になります。

ランキングにはしていませんが、各ジャンル一番面白かったのは、一番上にしています。


<自然・アウトドア系>
  • アムンセンとスコット(本多勝一) (←自然・アウトドア系1位)

  • 空へ(ジョン・クラカワー)

  • 43歳頂点論(角幡唯介

  • 君はなぜ北極を歩かないのか(荻田泰永


<歴史社会系>
(歴史社会系は、下半期はあまり読まなかったので、上半期から更新無し)

  • 新書アフリカ史(宮本正興、松田素二) (←歴史社会系1位)

  • 自由の命運(ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン)

  • 国家はなぜ衰退するか(ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン)

  • NEXUS(ハラリ)


<その他>

  • シンプルで合理的な人生設計(橘玲) (←その他1位)
    (橘玲氏の著作は他にも読んだ。「バカと無知」「DD論」「しんどい世の中どうすれば幸せになれますか」「Hack」なども面白かった)

  • 不完全主義(オリバー・バークマン

  • 勝つための確率思考(木原直哉) (同じ著者の運と実力の間」も面白かった)


ーーー