2024年10月22日火曜日

【ドイツD3-2:ベルリン】 背景知識で旅の質が変わる(テロのトポグラフィー)

テロのトポグラフィー

テロのトポグラフィー
ベルリンの壁の前に展示物

ベルリンの壁も間近で見られる

展示物

鉄筋が入った壁

鉄筋が入った壁

鉄筋が入った壁

室内展示は日本語のオーディオある
スマホアプリで聞く仕組み

ミュージアムカフェでアップルパイ
フォークがつきたてられた状態で出てきた。
上にかかっているのはチーズっぽく見えるけど、ココナッツ

一休み
ケーキとカプチーノで1600円

室内展示

室内展示
凄惨なやつを載せるのは控えますが
こういう感じで写真・説明の展示物多数


<全般>
戦争~冷戦に関する展示がある「テロのトポグラフィー」なる博物館に来ました。入場無料。
この他にもベルリンではいくつか博物館を回りましたが、ここが一番戦争を包括的に勉強できる博物館だと思います。
添乗員付きツアーバスが次々に入ってきます。
遠足か修学旅行と思われる小中高生の団体も次々に入って来ます。
確かにベルリンは修学旅行地として最高ですね。
私が小中学生の時は、それぞれ日光・京都に行きましたが、何を学んだのか全く記憶ないです。
ベルリンであれば小学生でも何か心に響くものがあるのでは(多分)。
あとは、屋外と屋内にそれぞれ展示があるのでそれぞれ感想を書きます。

<屋外展示>
まずは屋外部分。
ベルリンの壁が大規模に残っており、その目の前が屋外展示場になっています。
ベルリンの戦前戦後の歴史の概要が展示されています。言語はドイツ語と英語だけ。

ベルリンの壁をクレーンなんかで崩して取り除いている映像を何度も見たことある気がするのですが、ここにある壁は鉄筋が入っておりよっぽど特殊な機材がないと切り取れそうにないですね。場所によって作りが違うのかな。

昨日に引き続きの感想ですが、ベルリンはコストをかけてでも博物館なり壁を残して、歴史の記憶を消さないという意思が感じられます。

<屋内展示>
展示としてはこちらがメイン。日本語のオーディオガイドも無料です。
スマホからダウンロードして聞く仕組み。wi-fiもあります。
ずっとスマホを持って耳に当ててるので腕が疲れてくる。電池もどんどんなくなる。
最近の博物館は時々これがあるから、博物館メインの時は携帯バッテリーとワイアレスイヤホンを持ち歩く方が良いな。

展示室は割と明るく、例えば広島の原爆博物館のドロドロした館内とは雰囲気違います。広島は実際原爆が落ちた場所なのに対して、ベルリンは戦場や空襲地のような人が死んだ場所を代表しているわけではないから。そう言う違いかも知れないです。

勉強になったのは、ドイツは占領していった国で現地民を迫害しまくったということです。
ノルウェー、デンマーク、オランダ、フランス、ベルギー、チェコ・スロバキア、ハンガリー、セルビア、ギリシャなど。
そこでやったことも写真付きで色々説明されています(※1)。

ところで、「VUCAが現代社会の特徴である(※2)」とかいう話が一時期はやっていたけど嘘だよな。
1940年前後のヨーロッパ人に対して「今の私たちVUCAで大変ですわ」なんて言えないだろ。
まあ、それを言い出したら、本テーマとは話がずれるけど、ヨーロッパの植民地とかのほうがよりVUCAか。
現代社会のVUCAなんて、インターネットやSNSが使いこなせないしグローバリゼーションには対応できなくて不安ですって話でしかないような気がする。

入場無料だし、日本語のオーディオもあるし、内容もマニアック過ぎないので、歴史関連の観光したいならここはお勧めです。
人が死んでる写真、人を殺す瞬間の写真も結構多いのでそのつもりで行ってもらうと良いと思います。公開絞首刑の写真が多いの特徴的。
修学旅行生なども多く訪れる場所でありグロ過ぎるのはないので、よほどSensitiveでなければ大丈夫だと思いますが。

<ミュージアムカフェ>
オーディオを聴きながら見学していたら昼もだいぶ過ぎてきた。
今日はここまでレストランが見当たらず食事ができなかったので、このミュージアムカフェでケーキを食べることにしました。
ケーキ、カプチーノ、チップで約1600円。
ケーキにフォークが突き立てられた状態で出てきたけど、こういうものですかね。
かなり大きい。体積でスターバックスのニューヨークチーズケーキの3倍あると思います。
焼き色がついている部分チーズかと思ったけど、チーズではなくココナッツですね。
大きいうえに甘すぎ感はあったけど、腹も減っていたので一気に食べました。
カプチーノを飲みつつしばし休憩。

<ベルリンの面白さ>
だいぶ疲れてきているにも関わらず、これまでの都市に比べてベルリンは圧倒的に頭が働く。やはり背景知識がどれだけあるかによって旅の質が変わってくる。
(背景知識だけでなく興味関心の問題でもあるかもしれない。この歳になってくると結局、「興味関心がある≒背景知識がある」になってくるから、はっきり整理できていない)
いずれにしても、面白い旅をするためにも、日本にいるときにも色々学んで・経験しておくのは重要なんだよな。

ここまで書いて改めて思い出したのだが、やはりこの旅で面白かったのは圧倒的にベルリンだわ。半年前にも書いてあったが。
もう旅から半年たってしまったので、記憶がおぼろげになっているところもある。
なんとか早めにここまで書くべきだったかもしれない。
もしかしたら、ベルリンの面白さを思い出していれば、もっと旅のモメンタム出せたかもしれない。

ーーー

※1)
そういえばチェコに関しては、連合軍によって解放された後、今度はチェコ人が報復としてチェコから逃げきれなかったドイツ人を虐殺しまくったというの聞いたことあったな。
満蒙開拓団もそうだったけど、無理に領土を広げてその地に乗り込んだ人間は、敗戦と同時に難民になっていきなり命の危機にさらされるということだな。個人レベルで見たらものすごいボラティリティの高さ。

※2)
ついでだからVUCAの話をしておくと、VUCAは元々軍事用語で、不確実性なんてのはあらゆる状況で常にあるから、それで日和見すぎないで、VUCAの観点から自分なりにリスク分析&対策、意思決定、行動しましょうってのがポイントだったはず。

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追記)
海外の戦争関連博物館にご興味がある方はこちらの、ベトナム戦争の博物館の話もどうぞ。
私のブログの(数少ない)人気記事の一つなので。

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