2025年6月15日日曜日

【イスタンブールD2-1】 旅は人生の仕入れ(トプカプ宮殿)

ギュルハネで下車

多分ビザンツ時代の城壁

ギュルハネ公園

チケットの列

トプカプ宮殿内 中庭

展示ゾーン
当時厨房だった建物とか残っているのだから、
もう少し当時を再現した展示とかもあったらよりイメージが湧くと思うが

展示物 中華圏から買ったものらしい

展示物 中華圏からの美術品

ちゃんちゃんこ?

金閣湾も見える

モスクも見える

イズニクスタイルの壁

アラビア文字を使った美術

アラビア文字を使った美術

武器

装飾が豪華な武器

装飾が豪華な武器



イスタンブール2日目。

ギュルハネ公園という、城壁に囲まれた公園を抜け、トプカプ宮殿に向かった。この城壁はビザンツ時代、つまりオスマン帝国の前の時代に何重にも築かれた城壁のうちの一つらしい。

オスマン時代の最高の宮殿の一つが、ビザンツ時代の城壁に囲まれているって事か。

オスマントルコは、ビザンツ時代の歴史・文化・建築物等を残すことに比較的寛容だったと聞いてはいたが、それっぽいのを見ることができてうれしい。


<入場/オーディオガイド>

予約なしで、チケット購入15分、入場15分、計30分くらい並んだ。

値段は8,000円くらい。事前予約だと2,000円くらい高かった。チケット購入行列を回避できるメリットを売っているのか。

トプカプ宮殿のチケット売り場や列を整理している案内の人たちが横柄、というか機嫌悪い?ニュートラルが0で、-10(機嫌悪い)~+10(機嫌良い)があるとして、-6くらいの状態で働いている人がいっぱいいる。捌く観光客が多すぎてイラついている可能性はある。

ここまでの感触では、トルコ人は傍若無人気味だしホスピタリティとか意識していない(ように見える)人が多いのでここが特別というわけでは無いが、入場料8,000円の施設のサービスレベルではない感。

唯一無二の場所であり観光客が絶えることは無いし、リピーター狙いの場所でも無いから、フレンドリーにするインセンティブ無いってことかいな。


オーディオガイドは、パスポートをデポジットしてオーディオの機械をレンタルする仕組みだという情報がネットで散見されたけど、デポジット無しでスマホでダウンロードして聞けるアプリもあった。

こんなゴチャゴチャしたところでパスポートを預けるのは気持ち悪いため、これの方が良い(このパスポートデポジット式の仕組みの施設を見る度に思うのだが、普通に間違いとか起きないのかな)。

しかし、これであればイヤホン持ってくればよかった。こういう時のために日本から持ってきてはいたのだが、ホテルに置いてきてしまった。


<金閣寺・銀閣寺>

トプカプ宮殿は、日本で言うと金閣寺や銀閣寺と同じ頃に作られたらしい。実際はその後、スルタン等の権力者によって何度も増改築されたようなので、単純に金閣&銀閣と比較することはできないが、やはり世界の覇権を取っていた国は、富の集中において日本の朝廷等とは比べ物にならない。


<宮殿というよりは博物館>

宮殿としての機能を再現したような展示は少な目で、基本的には展示物を見る博物館。当時厨房に使っていた建物なんかもあるので、当時の様子を再現してくれたらより面白いと思うが、そういうコンセプトではない。

展示物に関しても、14世紀から18世紀にかけてスルタンが支配していた時代のものに限らず、オスマン帝国の終焉後、20世紀に共和国になってから作られた美術品なども展示されている。


<アジアとヨーロッパの間?>

イスタンブールの現実の街中は独特過ぎてアジアとヨーロッパの融合感は無いが、展示物を見ると確かに立地的ににアジアとヨーロッパの間にあるというのは納得な気がする。例えば以下のような物があった。


・ 陶磁器

シルクロード経由で運ばれてきた中国や日本の陶磁器がトプカプ宮殿で実際10,000点以上使われていたらしい。さすがシルクロードの一大ターミナルなだけある。なんか、こう言うのを見ると今度はシルクロードの都市にも行きたくなるな。旅行をすると芋づる式に行きたいところが増える。また、フランスやポーランドの陶磁器も多数ある。


・ 着物?

オスマンの王様の服も、どこか着物テイストを感じるものがあったり、ちゃんちゃんこのようなものがあったり、確かにアジアっぽい。


・ 部屋

スルタンの執務室は、結構ヨーロッパ風。シェーンブルン宮殿だと言われても、全然違和感がない。シェーンブルン宮殿にも中国の陶磁器なども結構たくさんあったし。


<アラビア文字自体が美術>

モスクにも多くあったのだが、丸の中に美しくアラビア文字を配置した「カリグラフィー円盤」なる美術品がたくさんある。

装飾にもアラビア文字が使われており、アラビア文字自体が美術品だという発想のものが多い。


<その他メモ>

・ ハーレム

執務室からハーレムに直通する通路があった、といった話も出てきた。前近代に権力を持った男がハーレムを作るというのは、トルコでもモロッコでも日本でも同じだな。


・ 青いタイル

トプカプ宮殿の壁には青いタイルが散見されるが、これはアズレージョとはまた違うイズニクタイルと呼ばれるもので、起源も違うらしい。


・ 豪華な武器

とんでもなく豪華な鉄砲と剣が展示されていた。

それから、日本から輸入されたという刀も展示してある。鞘はトルコ風にアレンジされているよう。


<設備系の話>

・ 全体的にかなり広いけど休憩スペースは少なめ。順路通りに行くと、前半で一カ所売店があり少し椅子もある(ミュージアムレストランと言うようなレベル感のものでは無い)。そして後半は、食べる場所や飲む場所はおろか屋内で座る場所もあまりなかった。

みんな普通に外の石垣の上に座って休んでいた。でも外は寒いんだよね。

・ 女性トイレは激混み。


<旅は人生の仕入れ>

後半飛ばし気味だったけど、最終的には、並び始めてから4時間45分くらいでトプカプ宮殿を出た。ゆっくり見ようと思ったら1日かかるボリュームはある(そう言うところは他にもあるけど、途中で疲れてくるしたいてい他にも見たい物があるので、実際に丸一日いることは無いが)。ホテルを出てからは5時間半くらいは経っているので、大分腹も減ったな。


結構手こずったが、オーディオガイドを聞き、あとは多少インターネットで調べながら進んだら、わりとよく分かった。

オスマントルコは20世紀の早めに滅んでおり、基本的に映像資料は残っておらずイメージを湧かせにくいが、現地でこういう現物を見るとイメージが湧く。

社会見学的な旅行の意義は、現地で感じる楽しみが半分くらいで、残りの半分は旅行から帰ってからの世界の見え方が変わるということ。世界や歴史を理解するとっかかりが出来ると言うこと。

旅は人生の仕入れなんだよね。旅というか、体験・経験全般がそうなんだけど。


イスタンブールは、一昨年前の世界一周の計画時から候補としていた場所で、計画を縮小するたびに外してしまっていたが、なんとか来られて良かった。やはり気になるところには来るに限る。


それにしても、

・ 昨日行ったブルーモスク

・ 今日のトプカプ宮殿

どっちも不思議なくらい16年前の記憶に無い。同じころ行ったホーチミンはそこそこ覚えているのに、不思議だねえ。

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